中国、来年は「海洋観光年」 クルーズ客船旅行推進へ
中国観光局はこのほど、来年の観光テーマを「2013中国海洋観光年」に定めたと発表した。「海洋観光、未来を引率」、「海洋観光、精彩無現」などのスローガンが準備されている。また、世界最大のクルーズ客船運航会社「カーニバル」(本社・米国)やヨーロッパを根拠点とするクルーズ会社「MSCクルーズ」なども、2013-14年の期間、中国を拠点として出発する新ルートを開発することを検討しており、商談のため初めて北京を訪問するとの情報もある。同計画が実現すれば、世界を代表するクルーズ会社が中国市場に参入することになり、クルーズ客船をめぐる旅行商品はさらに豊富になる。北京の二ュースサイト「千竜網」が報じた。
北京の旅行社「凱撒旅游(caissa)」の関連の担当者は、「クルーズ客船旅行が急速に発展するにつれ、同旅行は中国の客が最も好むスタイルとなっている」とし、一連の「朗報」の後押しを背景に、来年、中国ではクルーズ客船旅行の利用者が「大幅に増加する見込み」と期待を寄せる。一方、価格は今年とほとんど変わらないとしている。
現在、中国のクルーズ客船のルートは増加を続けており、従来の日本や韓国に向かうルート以外に、世界各地に向かうルートが開発されている。早期からクルーズ客船業務を展開している「凱撒旅游」は、世界の各大手クルーズ客船会社と提携し、アジアや欧州、米国、太平洋、大西洋、南極、北極などを訪問する商品を販売している。同社は12年、史上最大規模のクルーズ客船旅行を計画し、中国人観光客数千人が日本や韓国を訪問する旅行を楽しんだ。同社は「当社が最近発売した北極を訪問するクルーズ客船旅行の商品では、『クルーズ』と『探検』が見事にマッチングし、観光客らは氷河の中を進むクルーズ客船に乗って北極に向かうことができる。クルーズ客船という新しい旅行スタイルと独特の景色を誇る北極が一体となっているこの商品は、観光客に他では味わえない体験を提供する」とPRする。
このように新たなルートが続々と登場しているほか、各旅行社がオリジナリティーあふれる商品を発売し、クルーズ客船をめぐる商品の差別化競争に火がついている。米国のクルーズ会社「ロイヤルカリビアンクルージーズ」と提携し今年販売された、日本・韓国旅行の行程で、「凱撒旅游」は、会場で中国四大伝統祭りの1つ「中秋節」を祝う晩餐会や独身パーティー、中国伝統の弦楽器「古琴」の演奏会など数々のイベントを計画。旅を色彩豊かにし、観光客を楽しませた。
クルーズ客船旅行と一般の船を利用した旅行の違いに関して、業界関係者は「クルーズ客船は海上を移動する超一流ホテルで、時間をもてあますことが多い船の旅を、バケーションの楽しみの1つへと変えた」と語る。クルーズ会社が増加を続け、ルートも豊富になっているのを背景に、中国でのクルーズ客船旅行人気も年々高まっており、来年もその勢いを保って成長すると見られている。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年12月26日