日本の国家安全保障局が7日、正式に発足した。日本の外交・安全保障政策の司令塔となる国家安全保障会議(NSC)が本格的に始動する。
初代局長には外務事務次官、内閣官房参与を歴任した谷内正太郎氏が就任した。国家安全保障局は国家安全保障会議の事務局で、外務省、防衛省、警察庁、自衛隊などの67人体制で、首相などからなる国家安全保障会議を支え、各政府機関間の調整、戦略企画、情報分析などを担う。
日本メディアによると、安倍晋三首相が国家安全保障会議の設置を積極的に推し進めたのには首相の一元的指導を強化する狙いがあり、防衛計画の大綱の改訂、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認といった主張と緊密に関係する。
人民日報の取材に日本の民衆からは「首相官邸主導の外交・安保政策を大幅に加速させるもので、大変懸念される」との声が少なからず上がった。
メディアは日本版NSCの特徴として(1)「安保色」を強調し、軍事色が濃い(2)外交・安保政策に対する首相官邸の主導力を強化(3)対中性が極めて鮮明――を挙げた。
復旦大学の日本専門家、馮瑋氏は「国家安全保障局のトップ、谷内局長は安倍氏の幕僚であり、安倍氏は自らの望み通りに安保政策を推し進められるようになる。特に注目すべきは、中国・朝鮮班を設置したことだ。主要な防備の対象が両国であることが、この点から見てとれる」と指摘した。
安倍氏は国家安全保障局が発足すれば、谷内局長を世界各地に派遣し、米英など主要国のNSCとの協力を強化すると公言した。最初の訪問国は米国だ。また、日本は首相官邸に英米との緊急通話に用いる専用ラインを設置した。中国国際問題研究所の楊希雨研究員は、これについて「安倍氏が日本を中核とする国際安保同盟戦線の構築を愚かにももくろむとのシグナルだ」と指摘した。
楊氏は「NSCは軍事大国としての日本の地位を立て直すとの安倍氏の決意をはっきりと示したと言える。日本の軍事大国化が安倍氏のNSC発足によって一層加速するのは明らかだ。これは日本を中核とする安保同盟戦線の構築という、他国の安保機構にはない機能を発揮する」と指摘した。
英誌エコノミストは最新刊で「安倍氏は危険な賭けをしている」と指摘した。安倍氏は自分は負け知らずだと思っているのかも知れない。だが報道によると、昭恵夫人はこのほど、安倍氏が不眠症を患っており、毎晩寝る前にブランデーを飲まないと眠れないことを明かした。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年1月9日