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「外交小霊通」の宣伝ポスター |
近年外交部(外務省)はニューメディアを用いたパブリック・ディプロマシーを非常に重視している。早くも1998年には公式ウェブサイトを開設。2011年以降は新浪網、人民網、騰訊網に公式「微博」(「ウェイボー」、中国版ツイッター」を相次いで開設し、大衆寄りのスタイル、ユーモアある言葉遣いでネットユーザーと交流し、ニューメディアの応用における政府機関の発展の潮流を先導してきた。今年5月7日には、ネットを通じた宣伝、民意把握、政策決定の新たな場として「微信」(「WeChat」、中国のメッセンジャーアプリ)アカウント「外交小霊通」を中央部・委員会(中央省庁)として初めて開設した。
■キーワードで自動返信 将来は効率的なインタラクティブシステムを構築
外交部は微信アカウントを開設した初の中央部・委員会として、より多くネットユーザーに寄り添い、より多くのネットユーザーに中国外交に関心を持ち、支持してもらうことを望んでいる。微信という新たなツールの利用を思いついた理由について、外交部新聞司(報道局)ネットパブリック・ディプロマシー処の朱暁鍾副処長は「近年、ニューメディアは比類のないスピードで発展している。微博の数年間の試みを通じて、すでにわれわれはニューメディアの使用におけるいくつかのノウハウを積んだ。微信アカウントの開設も情報化、ネット化という時代の潮流、およびニューメディアの発展の趨勢に順応したもので、外交部のパブリック・ディプロマシー推進にとっての新たな有益な試み、探求でもある」と説明した。
現在「外交小霊通」では主に重要な外交活動の情報、外交部高官の重要談話・文章、在外公館の活動、領事保護、外交知識などを専門のスタッフが発信している。「微信は発信方法が豊富で、文字だけでなく写真、音声、動画も発信できる。微信の取り組みはまだスタート段階にあり、現在データベースの構築に着手し、ネットユーザーの質問にあるキーワードを基におよそ50-60%を自動的に返信し、残りを手作業で返信することを目指している。ニューメディアはインタラクティブ性がなければ長続きしない。将来的には市民のニーズをより把握し、市民の意見を集め、より効率的なインタラクティブシステムを徐々に構築する」と朱氏は説明した。
近年、タブレットPCや携帯電話等のモバイルクライアントの利用者が大幅に増加している。「ウェブサイトに情報を掲載するだけでは、より多くのユーザーに接触することはできない。このためここ2年来、われわれはモバイルネットへの進出を試みている。微博の公式アカウントを開設しただけでなく、今年元旦には外交部ウェブサイトのモバイルクライアントも発表。携帯電話やiPadのアプリを通じて外交部ウェブサイトのモバイル版を閲覧できるようにした」と朱氏は説明した。
人民網日本語版「微信」
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