劉暁明駐英大使:アジアを乱すことはいかなる国にも認めない
中国の劉暁明駐英大使は17日「中国は最近生じている周辺の不安定要素を強く注視している。中国の玄関先で騒ぎを起すことはいかなる者にも認めないし、アジアを乱すことはいかなる国にも認めるわけにはいかない」と表明した。中国新聞網が伝えた。
劉大使は同日、ロンドンの国際戦略研究所(IISS)で「新時代の中国外交」と題して講演。「中国は焦点となっている国際・地域問題において引き続き建設的役割を発揮し、問題の解決と沈静化を促す。中国は朝鮮半島の平和・安定維持に努力し、イラン核問題では対話と交渉を通じた解決を促し、シリア問題では政治解決プロセスを促す」と述べた。
「新時代の中国外交とは何か?この質問に答えるには2本の主軸を把握する必要がある。1つは中国外交の目標、もう1つは中国外交の行動だ」と劉大使は指摘。「中国外交の追求する目標、つまり中国はどのような世界の構築を望んでいるのか?どのような世界が中国の利益に最も沿い、中国の発展にプラスなのか?私の回答は『3つの世界』だ」と述べた。
劉大使の言う「3つの世界」とは「平和的に発展する世界、開かれた協力する世界、多元的で調和のとれた世界」だ。劉大使は「この『3つの世界』は中国にとって『世界の夢』であるとも言える」と述べた。
劉大使は「中国は互恵・ウィンウィンの精神を貫徹し、世界各国との友好協力関係を全面的に発展させる。中国は先進国との関係を改善し、発展させ、協力分野を拡大し、溝を適切に処理する。大国が覇権を争い、対抗する過去の歴史の道は歩まず、開放、包容、相互信頼という『新しいタイプの大国間関係』を確立する。近隣国と親しくし、近隣国をパートナーとする周辺政策を堅持し、善隣友好を揺るぎないものにし、互恵協力を深化し、自らの発展が周辺国により良く恩恵をもたらすよう努力する。数多くの発展途上国との団結・協力を強化し、いつまでも途上国の信頼できる友人、誠実なパートナーであり続ける。BRICSなど新興経済体との手を携えた協力、共同発展を強化する」と指摘した。
劉大使は「中国は多国間問題に積極的に参与し、新時代の国際体制建設とグローバル・ガバナンスに貢献すべく努力する。中国は国際体制の参与者、建設者、貢献者として、中国人民の利益と各国人民の共通利益を結びつけ続け、より積極的な姿勢で国際政治、安全保障、発展に参与し、責任ある大国としての役割を発揮し、グローバルな試練に各国と共同で対処する」と述べた。
また「中国はパブリック・ディプロマシーと人的・文化交流を大々的に繰り広げ、中国と世界の相互理解を促す」と表明。
さらに「今日の中国外交にとって1つの重要な課題は、世界に中国の声、中国の良い情報を届けることだ。つまり世界各国の民衆に向けて全面的、客観的に中国を紹介し、世界各国との人的・文化交流を大々的に推し進め、中国の歴史的変革、文化伝統、制度特色を各国民衆に理解してもらうことだ。中国の発展の全貌、進歩の軌跡、前進の方向を理解してもらい、中国の経済、政治、社会、外交政策を理解してもらい、中国の民情、民意、民生を理解してもらうことだ」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年4月18日