中国が日本国債を買い増し 過剰保有のリスクに要警戒
中国は今や米国債の最大の買い手であり、また日本国債の最大の保有国だ。日銀が5月28日に発表したデータによると、中国の日本国債保有額は2012年末に20兆円に達し、2011年比で14%増となった。経済参考報が伝えた。
日銀の過去のデータによると、中国の保有する日本国債の金額は、2009年末まで約3兆円前後を維持していた。しかし中国は2010年以降、日本国債の購入を加速した。中国はわずか1年で米国と英国を抜き、日本国債の最大の保有国になった。中国の保有する日本国債の金額は、昨年末までの3年間で6倍増となった。
これとは対照的に、日本国債の伝統的な保有国は、2012年に同時に売却を開始した。米国は昨年、日本国債の保有額を10兆円から約15%減の8兆6000億円に減らした。英国は11兆円から23%減の8兆9000億円に減らした。
なぜこのような事態が生じているのだろうか。中国国内の一部の専門家は習慣的に、その原因を中国の外貨準備高の多元化投資戦略であるとしている。中国は日本国債を買い増しするばかりなく、米国の輸出戦略と消費低迷を見据え、その他の資産を大規模保有し、既存の3兆4400億ドル(2013年3月現在)の外貨準備高を消化しなければならない。
日本国債の購入を担当する中国関連機関の関係者は、日本の政府債の対GDP比の異常な高さに気がついていないのかもしれない。日本国債は、実際には非常に危険で破壊力のある時限爆弾になりうるのだ。これは日本が長期的に進めている「赤字国債発行による債務返済」という資金調達方法と関連している。
日本国債は過去20数年間で、毎年平均40兆円の規模で増加している。財務省が発表した最新データによると、日本長期国債残高は2012年末に937兆円に達し、記録を再更新した。また債務の対GDP比は195%に達し、イタリアの128%、米国の103.6%を大きく上回り、先進国中で首位となった。