日本は再び安倍時代に (2)
■近隣諸国に緩和のシグナル
安倍氏は最初に首相に就任した2006年に中日関係の「氷を砕く旅」を行った。だが今回の総選挙中は平和憲法改正などの強硬発言を繰り返し、近隣諸国に日本「右傾化」への懸念を引き起こした。安倍氏は日米同盟を強固なものにすることを外交の最重要目標としている。衆議院選勝利後のオバマ米大統領との電話会談では「日米同盟は日本の外交および安全保障の基礎であり核心だ」と再び強調。「日米両国は平和で安定したアジアを協力して構築する。日本も各極・勢力間の均衡をできる限り維持して、中国のたゆまぬ発展・強大化に対処する」とも述べた。
一方で安倍氏は、近隣諸国との関係緩和と見なされるシグナルも発している。自民党が政府主催の「竹島(韓国名・独島)の日」記念行事を来年は開催せず、韓国に特使を派遣することを決定したことなどだ。安倍氏はまた、選挙戦時に打ち出した釣魚島(日本名・尖閣諸島)への公務員駐在の先送りを発表し、「日中関係は極めて重要な2国間関係の1つだ。戦略的互恵関係の出発点に戻るべく努力する」と強調した。25日に北京に着任する木寺昌人駐中国大使も先日の本紙(人民日報)の取材に、日中関係改善を最重要任務とする姿勢を表明した。日本メディアは、安倍氏は首相就任後、選挙中の「タカ派」発言を改め、より実務的な政策をとって対中関係を改善すると考えている。