グローバル・ガバナンスにおける中国の転機 (2)
さらに大きなG20首脳会議でも中国の一挙手一投足が決定的影響を及ぼす。中国は歴史的なグローバル・リーダーシップを獲得する機会を間もなく迎える。拙著『グローバル化する世界の中でのG20ガバナンス』で記したように、中国はすでにG20の先進国と途上国との意思疎通と協力のために橋渡しをした。
2008年の世界金融危機への直接的な対応として中国はG20に参加し、巨額の財政出動による景気刺激を行い、歴史的な世界の景気後退を阻止し、転換させた。最近では世界をリードする外貨準備を力強く支援した。リーダーシップを果たすことで、すでに中国はG20構成国間での発言権、投票権およびIMF改革への参加を獲得し、全ての台頭中の大国に一角を提供した。
9月にサンクトペテルブルクで開かれるG20サミットに向けて、中国とG20のパートナーは極めて困難な試練に直面している。その範囲には財政難を克服すべき米国、債務問題に足を取られ景気後退を引き起こしている欧州、そして長年停滞している日本が含まれる。最近力強い成長を回復した中国経済は、世界経済が強固で持続可能かつ均衡ある成長へ向かうための1つのエンジンだ。
G20サミットとBRICSサミットを通じて、中国は世界のリーダーとなる機会をしっかりと捉えるべきだ。もちろんこれにはその強大な物質的力を利用するだけでなく、過去のG20サミットで獲得した技巧とノウハウも必要だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年5月2日