中日民間交流の誤解について専門家が語る
春節(旧正月、今年は2月10日)前に無錫のある児童が私に電話をかけてきて、現在の中日関係の下でも、日本留学時に知り合った日本の友人と付き合い続けていいのか、日本の先生を訪ねに行ってもいいのかと質問した。この質問に私は感動と共に驚きを覚えた。(文:宋栄華・中国パブリックディプロマシー協会秘書長、外交学院客員教授。広州日報掲載)
この質問に答えるには、まず認識上の問題をいくつかはっきりさせるべきだと思う。両国の政治関係が良くない時でも、民間交流は続けるべきなのかどうか。友好や協力を口にすることは漢奸、売国奴になるのかどうか。
■「対話=弱腰」ではない
釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題における日本の誤った言動は中国の根本的利益を侵害し、中国人民を怒らせた。われわれが一致団結して断固たる闘争をすべきなのは当然で、中国政府はすでに一連の力強い報復措置を講じた。だが、釣魚島問題は重大で厄介な問題ではあるが、中日関係の全てではなく、局部的、段階的な問題だ。したがって、この問題のために中日関係の土台を完全に叩き壊すわけにはいかない。われわれは闘争すると同時に、より積極的に、より踏み込んで日本各界との対話を繰り広げなければならない。もちろん、対話は原則の放棄ではない。われわれは対話の中でより念入りにわれわれの立場と決意を説明することができる。対話はわれわれにとって他の方面での準備の放棄でもなく、平和的解決を勝ち取りに行く機会である。