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中国の人気ドラマ 「続編」の製作はなぜ難しい?

続編 (漫画) 徐鵬飛

 ハリウッド映画市場の慣例では、映画がヒットすると、かならず続編が製作され、その続編がヒットすると、さらにその続編が製作される。このシリーズ化は観客に飽きられるまで続き、最終的にはこの映画の題材は価値がないものへと変わり果てる。近年、この慣例が中国のテレビドラマ業界でも適用され始め、1シリーズがヒットすると続編2や続編3とシリーズ化されていく。名作と名高いテレビドラマ「大宅門」が2シリーズ製作された後、現在「大宅門1912」が製作され、「青春期撞上更年期」がヒットすれば、「青春期撞上更年期2」が製作される……。しかし、残念なのは、続編でオリジナルにまさるものは数えるほどしかなく、多くの視聴者から冷淡な反応で迎えられている点だ。「人民日報」が伝えた。

 評価の高いテレビドラマの続編を撮るに際して、投資者や製作側は期待に胸を膨らませクランクインするが、大きな期待とは裏腹に最終的にはまったく反響がなく、悲惨な結末を迎えることが多い。続編がオリジナルに及ばないのは、往々にして制作者、特に脚本家がそこまで強烈に表現したいものがなくなることによる。テレビドラマは総合芸術であり、虚構の世界を作り上げるのは脚本家にかかっている。「時は金なり」のドラマ業界の環境の下にあっても、脚本家が比較的じっくりとシナリオを推敲するのは、「創作」のためだ。これこそが、テレビドラマが「脚本家の芸術」と呼ばれるゆえんだ。脚本が面白くない、あるいは脚本が良いネタを提供していない状況で名作ドラマが生まれたことはまだ1度もない。視聴者をがっかりさせる続編はまず脚本の出来がよくないものだ。

 「大宅門1912」は視聴者から「旧家独特の雰囲気がない」、「オリジナルに及ばない」などと批判されているが、このほかにも俳優の人選や、調度品、編集などの要因が挙げられる。しかし、脚本・監督を務める郭宝昌氏自身が最も感じているのは、「『大宅門』は40年もの時間をかけて醸成した作品で、内容を知り尽くしていた。登場人物のイメージも早くから自分の心の中に出来上がっていて、この人物たちのことを書きたくてしょうがなかった。しかし、『大宅門1912』の脚本に関しては、民国時代の山東省のことをよく知らなかったので、何度書いても満足できなかった。最後には書籍の資料を参考にしてようやく脚本を完成させた」と語っている。本から得た知識は自身の体験には遠く及ばない。「大宅門」の最新続編「大宅門1912」は同時期のドラマに比べればずっと優れているが、それでも結局はオリジナルの質には及んでいない。

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