ドラと太鼓の音が高らかに鳴り響く中、591年の歴史を誇る中国で現存する最古のドラゴンボートがこのほど、広東省仏山市南海区大瀝鎮塩歩街道(エリア)の川に再びその姿を現した。新華社が報じた。
大瀝鎮ではこのドラゴンボートのお披露目行事が6月2日に開催され、経験豊富な塩歩街道の男性たちが、竜を祀り、ボートから水を出し、川へと出る儀式を行った。
男性たちがポンプのスイッチを入れると、水位が少しずつ下がり、細い川に浮かぶ水草の下で1年間眠っていた黒みを帯びたドラゴンボートが姿を現した。
塩歩のドラゴンボートの歴史は、明の宣徳7年(1432年)にまで遡ることができ、坤甸木で作られている。その全長は36.8メートル(頭部と尾部を含まず)で、座席が68席あり、重さは約4トンにもなる。
「南海県志」の記載によると、河東、河中(今の塩歩)、河西の3つのコミュニティは、「三河」と呼ばれ、塩歩のドラゴンボートは、「三河」の人々が共同で製作したという。数百年もの間、たびたび修理が行われ、時の流れという荒波に耐え、今でも現役として活躍している。端午節(端午の節句、今年は6月22日)に合わせて、塩歩ではドラゴンボート関連のイベントが次々開催される。これらのイベントは「三河」において最も賑やかな伝統行事の一つとなっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年6月6日