日本の東京電力福島第一原子力発電所の原発汚染水の海洋放出計画をめぐり、国際原子力機関(IAEA)の専門家チームが5月29日から6月2日にかけて再び日本を訪問している。国際在線が伝えた。
その間、専門家チームは東京で東京電力及び日本政府の代表と会見し、海洋放出に関する事項を確認するとともに、「処理水」の放出設備を現場で確認する。視察に関する状況は6月末までに発表される最終報告書にまとめられる。
東京電力は先日、放出設備の設置を含む「海洋放出」の各準備作業は6月末までに全て完了する見通しだと発表した。海洋放出計画は7月に本格的に始動すると日本メディアは分析した。これは多くの国々やステークホルダーの重大な懸念と高度の警戒を招いた。
原発汚染水の処分方法について、日本は以前、水素放出、地層注入、地下埋設、水蒸気放出、海洋放出の5つの選択肢を示した。だが自国の利益のために、日本政府は最終的に現場の貯蔵スペースに限りがあることを理由に、「最もコストが低く、最も操作しやすい」海洋放出案を選択して、環境と健康の安全への大きなリスクを全人類に押し付けようとしている。ドイツ・ヘルムホルツ海洋研究センターは、ひとたび日本が原発汚染水を海洋に放出すれば、放射性物質が57日以内に太平洋の半分に拡散し、10年後には世界中の海域を汚染することになると指摘した。
先日開催された第76回WHO総会で、中国代表は「福島原発汚染水の海洋放出は日本一国だけの事ではなく、全世界の人々の健康に関わる重大な問題だ。中国は日本に対して、国際的義務をしっかりと履行し、周辺諸国を含むステークホルダー及び関係する国際機関と十分に協議して、最も安全かつ穏当な方法で原発汚染水を処分するとともに、厳格な国際的監視を受け入れるよう改めて促す。各方面と協議して合意に達する前に、日本側は原発汚染水の海洋放出を勝手に始めるべきではない」と再度強調した。(編集NA)
「人民網日本語版」2023年5月31日