中国の宇宙ステーション4回目となる宇宙科学実験サンプルが4日午前、有人宇宙船「神舟15号」の帰還モジュールと共に地上に帰還し、東風着陸場で中国科学院が筆頭で担当する宇宙応用システムに引き渡された。一部の実験サンプルが4日午後2時頃、北京にある中国科学院宇宙応用工学・技術センターに到着した。宇宙応用システム全体及び関係実験者が帰還実験サンプルの基本コンディションを検査・確認し、今後の研究のために関係実験の科学者に引き渡した。
宇宙応用システムは「神舟15号」の帰還モジュールと共に15件の科学プロジェクトの実験サンプルを地上に持ち帰った。中には細胞、線虫、シロイヌナズナ、再生稲などの生命実験サンプル及び多種合金材料、新型赤外線検出器材料、非晶質薄膜材料などの材料実験サンプルが含まれる。地上に運ばれた実験サンプルの総重量は20キログラム以上。
科学者は今後、帰還生命サンプルの分子生物学、細胞生物学、軌道上での成長及び代謝などの関係分析を行う。地上との比較分析研究を通じ、宇宙の微小重力と放射線の実験サンプルへの作用の法則・分子メカニズムを解析する。宇宙環境に適した作物のさらなる創出及び宇宙の微小重力や放射線などの資源の開発・利用に理論的根拠を提供する。
材料実験サンプルは、実験室で試験・分析・研究が行われ、地上重力環境では分かりにくい材料の物理特性と化学変化プロセスにおける法則を解明し、高性能製造プロセスの重要条件を取得し、地上での新材料の製造を指導することが期待される。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年6月5日