中国初の生態環境総合ハイパースペクトル観測衛星が稼働開始

2年間の軌道上試験を経て、中国初の生態環境総合ハイパースペクトル観測衛星が4日、正式に稼働開始した。新華網が伝えた。

同衛星は2021年9月7日に打ち上げられたもので、2機の地球観測ペイロードと5機の大気環境観測ペイロードを搭載しており、大気環境、地表の水域、陸地表面の生態変化などの環境要素の定量化・ハイパースペクトル観測を同時に行う能力を持つ。

生態環境部（省）モニタリング司生態モニタリング所の董明麗所長は、「この衛星は大気モニタリングの面では、二酸化炭素、窒素酸化物、二酸化硫黄、メタンガス、オゾン、粒子状物質をモニタリングできる上、精度も大幅に向上している。地表に関しては、以前は地表の水域または陸地や森など1つのタイプしかモニタリングできなかった。この衛星を使えば、異なる森林タイプをモニタリングできる。例えば針葉樹林や広葉樹林などを区別できるようになる」と述べた。

同衛星は軌道上で稼働開始した後、中国の大気、水、自然生態などの生態環境リモートセンシングモニタリングにおいて重要な下支えの役割を果たす。それによって環境汚染事件への対応や自然災害モニタリング、緊急時対応能力を向上させ、環境監督管理水準を高めることになる。（編集YF）

「人民網日本語版」2023年4月6日