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国内外の複数のメディアによると、ブラジル政府は29日、同国と中国は今後、米ドルを中間通貨として使用せず、自国通貨で貿易決済を行うことで合意したと表明した。
これについて、商務部(省)米州・大洋州研究所の周密副所長は「自国通貨決済は金融変動の影響を減らすうえでプラスとなり、双方に安定した貿易環境と市場予想を提供する。これは同時に人民元の海外での影響力の高まりを証明するものだ」と指摘。
また周副所長は、「中国とブラジルの貿易の大きな部分を大口商品が占め、米ドルによる価格計算が歴史的な取引モデルとなっていた。この取引モデルは双方にとってコントロール不能な外的要因だ。特に最近、米ドルが上昇し続けたことで、ブラジルの輸出収入は相対的に負の影響を受けてきた。また、多くの貿易は当期決算ではなく、今後の予想に基づくため、今後の収益はさらに減少する可能性がある。従って、第三国通貨への依存を減らすことで、外部の金融リスク、特に為替レートによるリスクをある程度減らすことができる。これはブラジルがより有効な貿易による利益を得るうえで、非常に重要だ」と述べた。
「このところ米連邦準備制度理事会(FRB)は市場の予想に強く干渉し続け、利上げによるドル高の趨勢が強まり続けている。米国は同時に、保護貿易主義的措置を比較的強硬に推し進めている。これによりドルの単独上昇の状況がある程度生じている。これも実は市場行動に対する一種の干渉だ。このような干渉の下でも、依然として国際貿易を行う必要があるが、利益率は特に高くないため、不確実性を減らすべく、より市場の需給関係に合った通貨による決算を選ぶようになっている。これは、ドルの優位性をある程度弱めることにもなっている」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2023年3月31日