天津大学が3日に明らかにしたところによると、同大結晶センターの龔俊波教授のチームはヒューストン大学などと国際協力を行い、新型結晶化抑制剤を発見した。同研究は中国国家自然科学基金から支援を受けており、その成果は国際的に権威あるオープンアクセスの学術雑誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載された。中国新聞網が伝えた。
この新型抑制剤は特定の濃度で結晶化の「自己抑制」現象を起こし、結晶体の成長を抑制、さらには完全に阻止でき、尿酸塩結石の予防治療に全く新しいアプローチを提供している。患者は尿酸濃度を特定範囲内にコントロールするだけで、尿酸塩結晶体の成長を長期的に抑制でき、その他の外来治療薬により腎結石の形成を抑制する必要はない。
腎結石は尿の無機または有機塩類の濃縮・過飽和により析出・形成する結晶結合体だ。従来の結石抑制剤の多くが、天然の生薬または果物の抽出物由来だ。これらの「天然抑制剤」の分子は結石の成分と異なり、患者は長期的に薬品または健康食品から摂取する必要がある。龔氏のチームはヒューストン大学のチームと協力し、尿酸塩のケトエノール互変異性体が効果的な「伴生抑制剤」になりうることを初めて発見した。この治療法を実現するためにはさらなる研究開発が待たれるにもかかわらず、今回の発見には明るい研究の見通しと医療的価値がある。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年2月9日