春節(旧正月、今年は1月22日)に伴う連休も終わり、「祝祭日のたびに1.5キロは太る」という「呪縛」から逃れられなかったと肩を落としている人も多いかもしれない。そうした人の中には、「ちょっと太っていたほうが寒くないから」と自分を慰めているかもしれないが、実は寒さ対策になるのは脂肪ではないため、それはやめたほうがいい。
厚い皮下脂肪があると、体の熱が放出されるのを阻んでくれるため、保温効果があり、冬の「プライド」を傷つけないためにも、脂肪を蓄えて太っているほうがいいという人もいる。しかし、それは間違いで、実際にはどれほど脂肪を蓄えていても、熱の放出を阻止することはできない。しかも自分自身の熱産生量に限りがあるならば、保温効果は期待できず、寒さ対策にもならない。
人の脂肪組織は、白色脂肪組織と褐色脂肪組織の2つに分けることができる。そのうち、褐色脂肪組織には大量のミトコンドリアが含まれている。食事をしたり、寒さの刺激を受けたりすると、体はミトコンドリアを燃やして、大量の熱を産生し、エネルギーを供給し、体が温かくなる。しかし、肥満の人が蓄えているのは熱を産生しない白色脂肪で、寒さ対策にはあまり効果がない。
寒さ対策になるのは、分厚い脂肪ではなく、鍛えられた筋肉が発する熱だ。総じて言うと、寒い冬の日は、知らず知らずのうちに脂肪を蓄えるスタイルから、積極的に筋肉を蓄えるスタイルへと切り替え、バランスの取れた食習慣や科学的な運動に重点を置くと良い。そうすることで、冬を温かく過ごせるだけでなく、健康で元気な体を手に入れることもできるだろう。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年2月9日