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長編動画プラットフォームでアニメが人気のわけは?

人民網日本語版 2022年11月29日10:39

ここ数年来、アニメーション産業が発展し続けている。調査会社の「天眼査」のアプリによると、中国全土で新たに増加したアニメ関連企業は2020年に29万5千社、21年に61万8千社、22年に117万5千社と、関連企業が年々増加している。22年11月27日現在、中国のアニメ関連企業は245万社に達している。

同時に、中国国内の4大長編動画プラットフォームの騰訊(テンセント)、愛奇芸(iQIYI)、優酷(Youku)、bilibili(ビリビリ)は、「コスト引き下げと効率向上」を大々的に打ち出すと同時に、アニメ作品の配信リストを充実させ続けている。大まかな統計によれば、今年に入って4大プラットフォームが配信したアニメ作品は計200本以上あり、すでに21年の合計を上回ったという。

アニメの人気が引き続き拡大

今年4月に騰訊視頻が独占配信したアニメ「斗羅大陸」の公式微博(ウェイボー)は、「2018年の登場から現在まで、このアニメ作品の再生数は400億回を突破し、歴代で再生回数が最も多い中国産アニメ作品になった」と発信した。

(画像提供・「斗羅大陸」の公式微博<ウェイボー>)

独占配信アニメの再生数が400億回を突破できたことは、そのプラットフォームに膨大な数の視聴者がいることを意味する。2015年に1千万人規模の増加数だった騰訊視頻のアニメユーザー数は、今年8月には1億人規模に拡大した。

優酷アニメセンターの孫旻社長は、「若者は長編動画プラットフォームの視聴者の中心になりつつあり、優酷プラットフォームでは若いユーザーのアクティブ度が55%に達し、『90後(1990年代生まれ)』と『00後(2000年代生まれ)』のユーザーがアニメ作品の主要な視聴者だ。その一方で、優れたアニメ作品はテレビドラマと補完し合う関係にあり、そしてプラットフォームのユーザーの視聴習慣を変えた」と述べた。

アニメ作品はプラットフォームの有料ユーザー率を大きく増加させると同時に、大量の関連グッズが長期にわたり収益をもたらすことにもなる。

前瞻産業研究院のデータによると、中国ではアニメのキャラクター・ライセンス商品を中心としたエンターテインメント/キャラクター・ライセンス商品の売上高が14年の37億ドル(1ドルは約138.6円)から18年の69億ドルに急増し、20年は80億ドルを超え、中国のアニメ産業の総生産額の約4分の1を占めるようになった。

あるアニメ制作会社の責任者は、「アニメ制作がここ2年ほど資本を呼び込んでいる原因は2つある。1つは数年にわたる発展を経て、業界の技術が成熟し、出演するスターのギャラが高い実写版の映画やテレビドラマよりも、低いコストで制作できること。もう1つは二次元文化とメタバース概念が普及するにつれ、ACG(アニメ、漫画、ゲーム)コンテンツに対する人々の受容性が上昇しつつあることだ。これがアニメ作品のビジネス化をさらに加速させている。投資家にとっては、アニメ業界は付加価値向上の可能性について想像をめぐらせることのできる業界となっている」との見方を示した。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年11月29日

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