中国全土で中国大学統一入学試験(通称「高考」)と高校統一入学試験(中考)が終わると、学生たちが待ちに待った卒業旅行に出かけ始めることになる。人民日報海外版が報じた。
卒業旅行が人気に
旅行サイト・同程旅行がこのほど発表した「卒業旅行シーズンの消費動向報告」によると、キーワード「卒業旅行」の検索回数が前週比で400%以上に達し、仲間とキャンプに行ったり、都市をじっくりと旅行したりする旅行の人気度が目に見えて上昇している。キャンプやeスポーツホテル、文化系博物館などをテーマにした旅行商品が卒業生の間で人気となっている。
旅行先でどの年齢の卒業生にも人気となっているのは、昆明や成都、重慶、海口、西安、長沙、烏魯木斉(ウルムチ)、武漢、広州、貴陽などだ。これらの都市は、元々豊富な文化旅行資源を誇っているのと同時に、ネット上で人気の高い観光スポットがあることが人気の秘密だ。
旅行サイト・携程の統計によると、高校卒業生と大学卒業生では、好む旅行のタイプがやや異なっている。高校卒業生は、大学ツアーやグルメ旅行、アート旅行などを通して、憧れの都市の様子を一目見ることを希望しており、北京や南京、広州、成都、厦門(アモイ)といったオシャレで、学術的ムード漂う都市が特に人気となっている。一方、学生生活に別れを告げることとなる大学の卒業生は、「自分へのご褒美」として、遠方へ旅行に行くことを望んでいるケースが多く、西蔵(チベット)自治区や雲南省、甘粛省、広西壮(チワン)族自治区、海南省などが人気となっている。
旅行ニーズが多様化
卒業旅行のスタイルも日に日に多様化している。旅行情報サイト・馬蜂窩のビッグデータによると、保護者と共に行く小中学生の卒業旅行は、知識を広げることが一番の目的となっており、各地の博物館や天文館といった知識・文化系の施設が一番人気となっている。うち、「500メートル球面電波望遠鏡(通称「天眼」)」がある貴州省黔南プイ族ミャオ族自治州平塘県の増加幅が185%に達している。
地元旅行も人気で、テーマパークや博物館、動物園、植物園、海洋館などが卒業生に人気となっている。その他、夏季に各地で行われるコンサートや若者好みのテーマイベントも卒業生が旅行に行く主な理由の一つとなっている。
青春真っ盛りである「00後(2000年以降生まれ)」は、グループで旅行に行ったり、ドライブ旅行に行ったり、現地ツアーに参加したりすることを好んでいる。携程の統計によると、6月から7月にかけて、卒業生のレンタカー予約が過去2ヶ月と比べて50%以上増加している。レンタカー旅行で人気となっている旅行先は三亜や成都、海口、西安、青島、重慶、大理、昆明、烏魯木斉(ウルムチ)といった都市だ。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年6月24日