2021年5月2日、北京首鋼園を走る百度のシェア型自動運転タクシー「アポロ・ゴー」。(撮影・賀路啓。画像提供は人民図片)
自動運転車によるモビリティサービスアプリケーションの「蘿蔔快跑」をダウンロードし、個人情報を打ち込み、システムのチェックが終わると、約10分すれば、青・白に塗り分けられた車がやってきた。北京のインターネット企業で働いている郭宇さんは少し前、休暇を過ごした上海で百度(バイドゥ)の自動運転タクシーを呼んでみた。
「百度の自動運転プラットフォームが上海でスタートしたと聞いて、ぜひ試して見たいと思っていた」という郭さんは、車のドアを開けて後部の座席に座り、シートベルトを締め、座席前にあるタブレットの音声の指示に従って行程を確認。すると車は自動的にスタートし、スピードを上げ、車線を変更し、前の車を追い越し……2-3キロほどの行程は安全・快適で、運転席に座る安全オペレーターは一度も運転操作をしなかった。
百度のスマートドライブ事業群の副総裁兼最高安全責任者(CSO)の魏東さんは、「上海は百度が自動運転タクシーサービスを開放した5番目の都市だ。今年第3四半期(7-9月)、『蘿蔔快跑』の自動運転タクシーサービス業務は11万5千件に上り、試験走行距離は1800万キロメートルを超えた」と話した。
自動運転は人工知能(AI)が交通分野にエンパワーメントをする典型的な応用例だ。今の中国では、AIは工業、医療、教育、文化・旅行、都市管理、金融など各分野との深い融合が進み、これまでにない応用シーンが次々に生み出されている。中国工業・情報化部(省)の肖亜慶部長は、「中国のAI産業の発展は目覚ましい成果を上げ、画像認識、音声認識などの技術イノベーションの応用が世界のトップレベルに入り、AI関連の発明特許の総数は世界一で、中核産業の規模が拡大を続け、すでに基礎レベル、技術レベル、応用レベルをカバーする整った産業チェーンと応用生態圏が形成されている」と述べた。