中国石油化工集団公司(中国石化)は17日、「当社の重点研究開発プロジェクト『軽質原油の熱分解によるエチレン生成技術の開発及び工業応用』が、傘下の天津石化工業で実証実験に成功した。原油を直接エチレンやプロピレンなどの化学製品に転化する(つまり、石油から化学製品への転化)ことができ、原油蒸気熱分解技術の中国初の工業化応用を実現した。化学製品の収率は50%に迫るとともに、生産プロセスを大幅に短縮し、生産コストを削減し、二酸化炭素(CO2)の排出量を減らすことになる」と発表した。科技日報が伝えた。
中国石化によると、今回工業化応用された原油蒸気熱分解技術は石油から化学製品への転化ルートの一つであり、従来の原油精製プロセスを「飛び越し」、原油をエチレンやプロピレンなどの化学製品に直接転化する。このことは小麦を挽いて粉にする中間プロセスを省略し直接パンを作るようなものだ。こうすることで生産プロセスを大幅に短縮し、生産コストを削減すると同時に、エネルギー消費量とCO2排出量を大幅に削減することになる。世界で同技術の工業化応用に成功しているのは現在、エクソンモービルと中国石化しかない。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年11月18日