四川省の成都理工大学は15日の取材に対して、突如広がった新型コロナウイルス感染症の影響から、同大学は授業を対面形式からオンラインに切り替えたほか、実験室は全て閉鎖したことを明らかにした。学生がオンラインでもクオリティの高い授業を受けることができるようにと、同大学の教員たちは書画カメラ・スキャナーや電子ホワイトボード、ハウリング防止機能付きマイク、照明器具などの機材をフルセット準備しているほか、大学側も地質・岩土工学国家級バーチャルシミュレーション実験センターを含むバーチャルシミュレーション実験プラットフォームを活用。授業を受けた学生たちからは、「3次元の仮想空間メタバースで授業を受けているみたい」といった声が寄せられている。中国新聞網が報じた。
成都市成華区の理工東苑西区で最近、国内症例が確認された。感染対策の強化に伴い、成都理工大学は「封鎖管理」を実施することになり、学生は寮から出られなくなっている。
オンラインで授業を行う教員(写真提供・成都理工大学)。
環境・土木工学学院の地質・岩土工学バーチャルシミュレーション実験センターは国家級プラットフォーム。土木工学の教員は総合実験室の教師のサポートの下、オンラインで理論と実験を織り交ぜた授業を行っている。学生の張広さんは、「実験室のように自分の手を使って操作することはできないものの、バーチャル実験でも、実験装置を使う手順をシミュレーションできる。没入感があり、探検のようで素晴らしい」と話す。
成都理工大学には現在、国家級バーチャルシミュレーションが4科目、省級のバーチャルシミュレーション授業が9科目ある。五大連池や雲台山、雲南石林といった山地の観光資源を体験し、中国の観光地の地形を一歩踏み込んで研究したり、旅行の計画を立てたりできる授業もある。一部の国家級プロジェクトは、アートとテクノロジーの学際的バーチャルシミュレーションデジタル化ステージ教育シーンに構築されており、学生は授業で「自分の為だけのステージ」に上がり、スポットライトと拍手を浴びているような気分に浸ることもできる。
オンラインで授業を行う教員(写真提供・成都理工大学)。
教員がオンラインでクオリティの高い授業を行えるようにと、核技術・自動化工学学院は「秘密兵器」としてオンライン授業の定番セットである書画カメラ・スキャナーと電子ホワイトボードを準備。「オンラインで、書画カメラ・スキャナーを使うと、対面授業で黒板を使うのと同じように、学生に結論を導く過程をはっきりと示すことができる」と教員からの評判も上々だ。
タブレットPCとパソコンの両方を駆使し、ハウリング防止機能付きマイクを使って声がはっきりと伝わるようにし、照明器具を使って教員が何をしているかはっきり見えるようにするなど工夫している機電学院で、工業設計の授業を担当する彭悦先生は、「学生から、『機材マニア』と笑われている」と笑顔で話した。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年11月18日