中国、「2030アジェンダ」貧困削減目標を10年前倒しで達成

人民網日本語版 2021年08月13日17:08

国務院新聞弁公室は12日、「小康社会の全面的な完成:中国の人権事業の発展における輝かしい章」白書を発表した。同白書によると、中国は国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の貧困削減の目標を10年前倒しして達成し、世界の貧困削減事業の発展と人類の発展進歩に重要な貢献をしたという。中国新聞社が伝えた。

同白書は、「貧困は人権を実現する上で最大の障害だ。中国共産党第18回全国代表大会(十八大)の開催以来、中国政府は貧困人口がすべて貧困から脱却することを、「小康社会」(ややゆとりのある社会)を全面的に完成することの最低限の任務とシンボリックな指標として、人類の歴史で空前の規模の、最も力の入った、恩恵の及ぶ人が最も多い貧困脱却の難関攻略戦を組織・実施して、絶対的貧困の解消という困難な任務を達成した」と指摘した。

同白書は、「中国の農村住民の1人あたり1年間の生活水準が2300元(約3万9千円)以下(2010年の不変価格で計算)という現行の貧困ラインに基づき、十八大から8年間の持続的な奮闘を経て、2020年末をめどに、中国の現行基準の下で農村の貧困人口9899万人がすべて貧困から脱却し、貧困県832ヶ所がすべて貧困のレッテルをはがし、貧困村12万8千ヶ所が貧困の列から抜け出し、地域全体として貧困が解決した。改革開放がスタートして以来、現行基準で計算すると、中国では農村の貧困人口7億7千万人が貧困から脱却し、世界銀行の国際貧困ラインに基づけば、中国の貧困から脱却した人数は同期の世界で貧困から脱却した人数の70%以上を占めた」と指摘した。

同白書によると、貧困人口の食料への権利が安定的に保障された。現在、全国の1人あたり平均食料占有量は474.4キログラムを超えて、400キログラムとする国際食糧安全保障基準ラインを上回る。貧困人口の穀物類摂取量が安定的に増加し、「食べる」問題をほぼ解決し、重点貧困層の健康・栄養状態が目に見えて改善し、飢えないという基本的な権利が着実に保障された。

同白書は、「貧困人口の飲料水の安全が力強く保障された。05年以降、中国政府は農村の飲料水の安全プロジェクト実施に多額の財政予算を投入し、15年末に農村住民5億2千万人と農村の学校の教員・生徒4700万人あまりの飲料水の安全問題を解決した。こうして農村の飲料水の安全問題が基本的に解決された。第13次五カ年計画期間中にも、農村の飲料水の安全をより堅固にし向上させるプロジェクトを実施し、貧困人口累計2889万人の飲料水の安全問題を解決し、農村人口3億8200万人が恩恵を受けた」と指摘した。

同白書によると、貧困地域の義務教育が十分に保障された。集中する特別貧困地域で働く農村教員の生活費補助の恩恵が学校8万ヶ所以上、教員127万人に及び、累計19万人の教員が選抜されて遠隔地の貧困地域、国境地帯の少数民族地域に派遣され、教育支援に当たった。農村貧困世帯の子どもが義務教育段階で学校を中途退学する問題を動態的にクリアし、20年は貧困県の9年間の義務教育定着率が94.8%に達した。

同白書は、貧困人口の基本的医療サービスが効果的に保障されたと指摘した。貧困人口がすべて基本医療保険、重大疾病保険、医療救助の三重の制度的保障の中に組み込まれ、貧困人口の基本医療サービス加入率は99.9%以上で安定し、必要な保障が基本的に実現した。貧困層の患者2千万人あまりが分類ごとに救助されて治療を受けるようになり、これまで病気のため困難に陥っていた家庭にしっかりした生活の支えが与えられた。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年8月13日

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