「中国蔵(チベット)族文化芸術彩絵大観」(上巻)(以下「彩絵大観」)は現在、青海省西寧市の青海チベット文化博物院に収蔵されている。1999年12月にギネス世界記録に認定され、世界最長の唐卡(タンカ)となった。人民網が伝えた。
「彩絵大観」の全長は618メートル、幅は2.5メートル。面積は1500平方メートル以上、重さは1.5トン。絵全体にタンカ(チベット軸装仏画)が700枚以上描かれており、18万3000以上の人物が描き込まれている。上下両側を飾る刺繍の図案は3000種以上。このタンカの顔料は金、銀、真珠、サンゴ、メノウなどの貴重な鉱物と宝石、サフランやダイオウなどの貴重な植物のみを採用しており、保存条件が良ければ永遠に色褪せない。
この巨大な作品はチベット族の歴史と起源、宗教と伝承、文化と芸術、医薬品と保健、天文と地理、神話と伝説、生活と習俗、民族団結と地域繁栄などの内容を系統的に結びつけ、一枚の絵に表現している。これはまさにチベット族の「百科事典」だと言えるだろう。「彩絵大観」の主な創作者である宗者拉傑氏は、青海省循化県文都郷牙訓村の伝統工芸美術の大家だ。宗者拉傑氏を中心とし、青海省、西蔵(チベット)、甘粛省、四川省、雲南省の400人以上の優秀な芸術家がこの巨大な作品に参加。27年にわたる企画・制作を経て完成した。
宗者拉傑氏は2005年から「彩絵大観」の下巻を企画し始めており、「一帯一路」(the Belt and Road)を背景とし、上巻の内容をさらに補充・改善した。全長410メートルの下巻はすでに2019年に完成しているとのことで、将来的に上下巻の長さ計1000メートルという圧巻の作品を目にすることができるだろう。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年8月11日