自然資源部(省)が組織する中国第37次南極科学観測隊は10日、極地科学観測砕氷船「雪竜2」号に乗り上海から出港し、南極科学観測任務に向かった。新華社が伝えた。
中国第37次南極科学観測隊は気候変動などの問題への対応をめぐり、水文気象、生態環境などの科学調査活動を展開するとともに、南極海のマイクロプラスチック、海洋ゴミなどの新型汚染物業務化モニタリング任務を遂行する。同時に南極の中山基地や長城基地で越冬する人の交代、物資補給を展開する。
雪竜2号が南極へ行くのは今回の観測で2回目で、3万カイリ余りの航行を予定しており、来年5月上旬に上海に戻る予定。
中国が独自に建造した初の極地科学観測砕氷船である雪竜2号は、昨年7月に引き渡された後、南極と北極の科学観測任務を1回ずつ遂行している。実際の極地で氷雪の試練を乗り越え、優れた活躍を見せ、双方向砕氷能力が設計上の基準に達した。船内に搭載された先進的な科学観測設備が、中国の極地海洋調査能力と効率を大幅に高めた。
中国は現在、極地観測大国の仲間入りを果たしており、「2船、6基地、1飛行機、1拠点」というサポート保障構造を構築している。2船とは極地科学観測砕氷船の雪竜号と雪竜2号。6基地とは南極の長城、中山、崑崙、泰山基地、北極の黄河基地と中氷北極科学観測基地。1飛行機とは固定翼機「雪鷹601」号。1拠点とは上海市浦東区の中国極地観測国内拠点で、中国の極地観測の「本拠地」だ。すでに観測船専用埠頭、観測物資置き場・倉庫、国家極地公文書館業務ビルなどの施設を建設している。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年11月12日