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輸入博出展の日本工作機械の不二越「中国で奇跡が起きた」

人民網日本語版 2020年11月10日14:35

第3回中国国際輸入博覧会に出展した日本の株式会社不二越は、1928年に創立された製造業企業で、主に工業チェーンを広くカバーする工具・工作機械を生産し、オーダーメイドの自動化ソリューションを提供する。輸入博には3回連続での出展で、今回は「中国の奇跡を見た!」と感嘆の声を上げている。新華社が伝えた。

不二越の1300平方メートルを超えるブースは技術装備館の一番いい場所にあり、マテリアル、カッター、ベアリング、ロボットアーム、「ターンキー」自動化ソリューションと同社の業務が出そろい、中国法人の劉暁兵副社長は、「工業チェーンの工作機械がほしければ、うちでほぼ全部そろう」と胸を張る。

ロボットアームが活発に動く様子はまるで「鋼鉄の男」といった風情だが、この自信にあふれた不二越でさえ、新型コロナウイルス感染症では大きな打撃を受けた。

劉氏は、「不二越は感染症で非常に大きな影響を受けたが、中国市場で奇跡が起きた。今年2月の売り上げは非常に心配なものだったが、なんと、3月から中国市場は回復し始め、4月になると当社は坂を上り始め、5月には過去最高の売り上げを記録した。こんなことができるのは中国だけだと思う」と述べた。統計によると、今年の不二越の中国市場売上高は基本的に前年並みか、前年をやや上回る見込みだ。

ABBグループやシーメンスなどのライバルに比べ、不二越の中国市場進出は決して早くなく、知名度も低かった。しかし幸いなことに不二越は輸入博のチャンスを逃さなかった。「輸入博は単なる展示会や応用シーンではなく、市場開発のプラットフォームだ」という。

劉氏はこれまでの輸入博でのエピソードを話してくれた。「これまでに参加した展示会は業界の展示会が多く、同業者間で学び合い、経験を共有するものだった。一方、輸入博は業界の枠を超えたプラットフォームで、うちも医療、アパレル、バスルーム業界の関係者と相談・商談を行っている。アイディアの多くは顧客からのヒントによるもので、顧客がニーズを打ち出し、当社はそれに応えようとあれこれ考える中で、新分野を開拓してきた。江蘇省の医療設備メーカーとも輸入博で知り合い、このメーカーのために10種類近いシステムを作った。今後も引き続き協力を進める予定で、ロボットの販売量は数千台に達すると見込んでいる」。

ここ数年、不二越の中国での売上高はアジアでの売上高全体の50%を占め、北米地域を抜いて世界最大の市場になった。劉氏は、「中国市場の魅力はとても大きく、売上のポテンシャルが大きいだけでなく、より重要なことは中国市場から未来が見えるという点だ」と述べた。

市場ニーズの変化は企業の変化への対応力を試すことになる。新エネルギー自動車の急速な台頭は不二越が直面する挑戦だ。劉氏は、「当社のカッターやベアリングは自動車産業での応用が多い。電気自動車が台頭し、エンジンは不要になり、トランスミッションはなくなった。当社は一部製品は市場を失ったということだ。それではどんな製品を打ち出して市場の変化に対応していけばいいのか。輸入博で、当社は未来の業界の発展トレンドを見ることができる」と述べた。

新エネルギー、情報技術(IT)、新材料が今回の輸入博技術装備館の注目ワードで、多くのメーカーの展示ブースからその注目ぶりがうかがえる。劉氏は、「当社は変化を前にしてこれを重視しないわけにはいかない。流れとともに進み、できることなら一歩先をいきたい。そうでなければ生き残れない」と述べた。

輸入博で、不二越のように殻を破ろうと努力し続ける企業をほかにも数多く見かける。こうした企業が感染症の中でも世界各地から上海に駆けつけたのは、ここでなら奇跡を起こせると信じているからかもしれない。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年11月10日

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