公共交通機関を利用している際、どのように痴漢防止の対策をすればいいだろうか?
上海市鉄路運輸検察院は20日の取材に対して、同日午前、地下鉄の乗換駅57駅で「痴漢防止ガイド」を配布したことを明らかにした。
被害者は必ず声を上げるよう呼びかけ
新型コロナウイルス感染の収束の兆しが見え始め、企業活動再開や操業再開が次第に進んでいるのを背景に、公共バスや地下鉄などの公共交通機関利用者も日に日に増加している。また、天候も次第に暖かくなっていくことと、乗客が増加していくのに伴い、その健康と安全を守ることが極めて重要になってきている。
同検察院が配布した公共交通機関利用時の痴漢防止ガイドは、「必ずしなければならないこと」1つと、「絶対にしてはいけないこと」4つを示して、痴漢被害者に対して、絶対に沈黙してはならず、防止意識を高めるよう呼びかけている。
また、上海市鉄路運輸検察院は、市婦女聯合会、公安局都市軌道交通分局と共同で、「勇気を出して声を上げ、痴漢を拒否しよう」と題するアニメ動画を製作し、1ヶ月間、地下鉄のモバイルテレビプラットフォームで1日に付き30回流す計画だ。同動画は、女性に対して、痴漢などの違法行為に遭遇した場合は、勇気を出して声を上げてやめさせ、すぐに公安機関に通報し、証人となり、自身の合法的権益を守るようにと呼びかけている。
痴漢で初の実刑 新たな裁判も
2019年10月15日、上海で初めて、公共交通機関において痴漢行為で逮捕されていた男性に対して、実刑判決が下された。上海市静安区人民裁判所は、その男性に対して、強制わいせつ罪で懲役6ヶ月の判決を言い渡した。同事件は、上海市鉄路運輸検察院が公訴し、同分野の刑事処分の空白が埋められたと同時に、中国の第3回「法律に基づいて女性・児童が守られた10大ケース」に選出された。
最近、上海市鉄路運輸検察院は鉄道交通機関内で起きた別の痴漢事件の容疑者を公訴した。
検察機関によると、2019年12月20日午前7時55分ごろ、朱被告は上海軌道交通7号線の車両内で、前に立っていた被害者の衛さんの臀部に触るなどの痴漢行為をはたらいたとされている。被害者はすぐに大声で叫び、通報。朱被告は拘束されて公安機関に移送された。そのあと、朱被告は容疑を認めているという。
2020年1月17日、上海鉄路運輸検察院は、強制わいせつ罪で朱被告の逮捕を認め、最近公訴した。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年4月21日