感染状況下のメイド・イン・チャイナ 世界の工場は健在か

人民網日本語版 2020年03月31日10:26

突如やって来た新型コロナウィルスによる肺炎はさまざまな分野に影響を及ぼす中で、メイド・イン・チャイナ(中国製造)も多くの変動を経験した。新華社が伝えた。

迅速な生産転換、業務再開などに踏み切った数多くの企業がある一方で、生産目標の達成が困難で、受注・引渡しをめぐるリスクを抱える一部の企業もある。海外での感染が拡大するにつれ、多くの外向型製造業企業が圧力を感じるようになった。

感染状況の中、「世界の工場」は健在だろうか。

受注の状況はどうか?

デジタル印刷機のスマートプリントでは、ロボットアームが秩序よく連携して動く……寧波(ニンポー)申洲国際集団の工業パークの工場では、次々にできあがる衣類製品が「身支度を調えて出発するのを待っていた」。

同社はナイキやアディダスなど多くの有名ブランドのOEM生産(相手先ブランド名製造)を手がける、中国国内で最大の衣類加工生産メーカーだ。感染症が発生してから、糸、布、補助材料から衣類生産に至る供給チェーン全体を掌握していることから、生産を秩序よく再開し、今では生産能力を完全に回復して、同工場で1日に80万着の衣類を生産する。同社の馬建栄会長は、「受注・引渡しに問題はなく、受注量は減っていない」と述べた。

メイド・イン・チャイナの巨大な「陣営」の中にあって、一部の企業は供給チェーンを掌握していることから迅速に生産目標を達成し、リスクを解消した。その一方で、一部の業界や企業が大きな圧力に直面している。

中国製造業の新規受注指数は2019年12月に51.2%、20年1月に51.4%だったが、2月になると目に見えて低下した。一方ですでに受けた注文を引渡しし、一方で新たな注文を獲得するには、企業は生産を再開し、できる限り生産し、生産目標を達成しなければならない。

筆者の調査研究によると、一部のトップクラスの製造業企業は、海外の一部店舗が閉鎖した影響で、受注に遅れが出るリスクが生じた。中国国内の中小企業は、特に外向型製造業企業は供給チェーンの圧力により多く直面するようになった。

湖北省は世界的に重要な自動車部品の製造供給拠点であり、一時的な製造停止に追い込まれたことで多くの自動車メーカーが圧力を感じた。大まかな統計によれば、複数のメーカーの一部車種の製造ラインが影響を受けたという。

工業・情報化部(省)の関係責任者は、「私たちはグローバル産業チェーンの中核を担う中国国内の中小企業7千社余りを整理し、関連する地方や部門と連携して重点的にサービスを提供し、全力で取り組みを推進し、また代替可能なサプライヤーを積極的に探した」と話した。

業務再開は秩序よく力強く推進され、産業チェーンの各部分が徐々に元に戻るのにともなって、困難は徐々に解決されつつある。

公開されたデータによると、現在、湖北省を除く全国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の平均業務再開率は95%を超え、中小企業は約60%だ。3月12日の時点で、湖北省を除く全国の製造業重点外資系企業の業務再開率は70%を超えた。

国家発展改革委員会外資司の呉紅亮副司長は、「3月になってから、外資系企業の中国での生産経営が徐々に正常に戻り、受注の達成状況が好転して、企業の信頼感も回復している」と述べた。

産業チェーンの移転はあるか?

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