2月5日午前11時18日、中聯重科株式有限公司の春節(旧正月、今年は1月25日)後の「仕事始めイベント」が幕を開けた。例年のような鳴り物入りの派手で賑やかなイベント風景とは異なり、今年はインターネットを通じて企業微信(WeChat)アカウント上でイベントが開催された。イベントが終了すると、中聯重科はただちに段階を追って秩序よく関連パーク内での操業を再開した。
中聯重科感染症対策活動執行チームの羅雅萌副代表は、「我が社は中国国内の建築機械分野のリーディングカンパニーとして、業務再開の過程で、一方ではオンライン勤務の実現に力を尽くすとともに、また一方ではオフラインの取り組みも着実に進めた。感染症対策を行うと同時に、生産経営を確保している。たとえばオフィスの所在地、生産現場、社員寮などの場所では、速やかな消毒を実施している。パークに入る社員は必ず体温を測定し、現場に入るすべての社員にマスクなどの防護用品を支給する。人員の密度を厳格に引き下げ、食堂ブロックでは個別飲食制を採用し、1人が1台のテーブルで食事を取り安全な距離を確保するようにしている」と述べた。
流通段階では、関連企業もオンラインとオフラインの連携を進めて市場ニーズによりよく応えている。たとえば感染症がもたらす特殊な状況に直面して、小売プラットフォームの多点(DMALL)はビッグデータシステムを利用して商品のニーズを24時間モニタリングし、全国にある協力企業を迅速に動かして物資の供給を調整する一方、従来の配送方法を主体的に調整し、「非接触配送」モデルを採用した。配送員は届け先ではマスクや手袋などの防護措置を取り、配送が終わって戻ってくると体温をはかり、それからただちに「消毒ジェル」で手を消毒し、さらに消毒クロスで配送に使用したボックスをきれいにする。こうした何重にも保険をかけるやり方で、消費者と配送員の安全を確保している。
感染症対策を行うと同時に、生産経営を確保するのが、多くの企業が目下、努力していることであり、その中で経済のモデル転換・バージョンアップの新たなチャンスを見いだした企業はさらに多い。
格創東智(深セン)科技有限公司の何軍最高経営責任者(CEO)は、「現在、我が社は関連企業の業務再開後の管理コントロールのニーズを踏まえて、スマートパーク対策プランを速やかに開通し、スマート体温測定端末を配置して、パークの内部の人と外から来る人、パークの環境、生産物資という防疫で大切な3つの核心分野をカバーすることができる。社員が相対的に密集する製造業にとって、オンライン勤務は最も基本的なシーンに過ぎない。長い目で見ると、遠距離での共同研究開発や生産の協同などをどのように進めるかが、企業がオンライン勤務を行って生産の停止を回避し、感染状況への対応力を高めるために努力すべき方向性だと言える」と述べた。
また何氏は、「5Gとインダストリアルインターネット技術の成熟した応用により、工場の生産要素のより幅広く、より深いレベルでのオンライン化が可能になった。社員を現場に固定的に集める必要がなくなり、エンジニアまたは管理者が設備、作業注文書、原材料、品質などをリアルタイムで監視できるとともに、時間をずらしてモバイル化された作業が行えるようになった。たとえばオンラインのデータを通じ方向性を絞ってエンジニアを指導し、設備のモバイル化された巡回点検、原材料のモバイル化された取り出しと配置などを行うことができる。これと同時に、オンラインデータが蓄積されることで、工業データの多角性と連続性が保障され、設備の最適化、品質の分析、供給チェーンの配置の最適化など、ビッグデータと人工知能(AI)に基づくスマート化の実現に向けた基礎を打ち立てた」と述べた。
聯想集団(レノボ)の楊元慶会長は、「今回の新型肺炎が中国製造業に一定の短期的な影響を与えることは避けられないが、中長期的に運営に影響することはない。技術の発展にともなって、中国製造業全体の自動化レベルが大幅に上昇し、リスク対抗力と修復力も大幅に増強された。スマート製造に早くから取り組んできた国として、中国には整った製造業産業システムと幅広い応用シーンがあり、新興技術企業の爆発的成長では世界のトップに並び、今後は全面的なスマート化生産をさらに実現させることになるだろう」と述べた。
アナリストの間では、「今の中国経済は構造がより最適化し、リスク対抗力がより高まり、力強い強靱性を示している。今後は、感染が徐々に抑制されるのにともなって、中国経済の安定的で健全な運営という流れがよりはっきりしていくだろう」との見方が一般的だ。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年2月10日