感染状況下のメイド・イン・チャイナ 世界の工場は健在か (2)

人民網日本語版 2020年03月31日10:26

海外メディアの報道によれば、感染症は中国の全産業チェーンに影響を与えた。感染症発生後、企業が工場を海外へ移す動きが加速するのではないかと懸念する声が聞こえるようになった。

同部賽迪研究院(中国電子情報産業発展研究院)政策法規研究所の欒群所長は、「感染症の影響は主に生産の一時的な停止や遅延であり、メイド・イン・チャイナの生産能力が破壊されたわけではない。短期的に個別の注文が移転したからといって簡単に結論を出すわけにはいかない」と述べた。

ここ数年、一部の国際的ブランドや中国の製造業企業などが東南アジアで工場を建設するようになったが、これは企業の多様化した事業展開を踏まえてのことであり、単純に移転と考えるべきないことは否定できない。

専門家は、「製造業は1つのシステムであり、たくさんの部分が縦横に絡み合っている。こうしたシステムの複雑さのため、ある国や地域に供給チェーンを構築するには長い時間が必要であり、一度チェーンができあがると継続性をもつことになる。メイド・イン・チャイナが長年にわたる蓄積で構築した基礎が短期的な変動で影響を受けることはない」との見方を示した。

世界で売られる水着の4着に1着は遼寧省興城市で作られたものであり、河南省稍崗鎮は世界のスチールメジャーの半分以上を生産し、浙江省海寧市は「皮革製品の里」、浙江省大唐鎮は「国際的靴下の街」……中国経済の版図の中には、一見すると「それほど目を引かない」製造業の小規模な拠点がたくさんあり、供給チェーンシステムにおける1つ1つの節目として、メイド・イン・チャイナを共同で支えている。

中国はグローバル生産システムの中で重要な存在であり、たくさんのグローバル供給チェーンの中心でもある。工場を他国へ移すことはおそらく難しくないが、生産・供給の生態系を移転させるのは決してたやすいことではない。

複数の大手製造業企業の責任者がそろって、「供給チェーンの配置や生産の協同・効率において、東南アジアと中国にはなお大きな開きがある。感染症は影響を与えるだろうが、だからといって他国・地域が製造業の生態系を引き続く能力を備えられるわけではない」との見方を示した。

また中国は多くの商品の世界最大の消費国でもあり、市場にはニーズがあり、これからより多くの活力をはぐくんむとみられる。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年3月31日

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング