中国宇宙科技集団が25日に明かしたところによると、中国次世代有人宇宙船試験船の実証実験がこのほど、文昌宇宙発射場で完了した。4月下旬に「長征5号B」キャリアロケットで打ち上げられる予定。科技日報が伝えた。
次世代有人宇宙船試験船は、中国の宇宙ステーション及び後続する有人宇宙飛行任務のために開発されたものだ。次世代有人宇宙船は有人宇宙船「神舟」よりも大型で、人と荷物を運ぶことができ、繰り返し利用することが可能だ。今回の試験船は再突入・帰還制御、耐熱、回収など一連の技術を検証し、宇宙飛行士が地球と中国の宇宙ステーションの間で行き来するための技術的な基礎を固める。
中国有人宇宙事業弁公室が先に発表した情報によると、中国の次世代有人宇宙船は近地球軌道及び深宇宙探査の二つの任務に対応できる。研究チームが全く新しい耐熱材・耐熱構造を採用したため、その耐熱能力は神舟の3−4倍にのぼる。帰還・再突入制御においても落下点の精度を保証でき、過負荷を宇宙飛行士の許容範囲内にする。
今回の打ち上げはさらに、より安全な「パラシュート+カプセル」着陸方法、及び再利用可能な宇宙船の関連技術を検証する。次世代有人宇宙船は帰還モジュールの再利用回数10回を達成し、徐々にコストを削減していくことを目指す。
長征5号Bは長征5号をベースに改良された中国初の一段半構造の大型キャリアロケットで、中国の有人宇宙船の打ち上げなど重大な打ち上げ任務を担当する。今回の任務は同ロケットの初飛行となる。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年3月26日