ウイルス拡大という重大な事態を前にして、中日韓3ヶ国は重大な感染症対策の面で協力を強化することができる。そのこと自体が、中日韓協力の枠組みに重大な意味を添えることにもなる。中日韓首脳は2019年12月に中国・成都で会談した際、今後疾病対策分野で協力を強化する意向を示した。今回の新型コロナウイルスの感染拡大は、重大な感染症への対策における中日韓協力に重要な可能性をもたらした。
次に、日本にとって2020年はスポーツ外交の年であり、東京オリンピックと東京パラリンピックを安全かつ無事に開催するうえで、新型コロナウイルスは大きな試練となる。
2020年夏の東京五輪開会式(7月24日)には、100ヶ国の元首や首脳レベルの人々が出席する見通しだ。日本政府はすでに2月23日に準備作業に入った。日本にとって、これは空前の「オリンピック外交」となる。「オリンピック外交」は日本の風景、文化、食、歴史の美を示すだけでなく、宿泊施設なども含めた各種インフラ、交通管理、安全、医療・保健といったオリンピックをめぐる一連の措置が一流であるかを示す絶好の機会でもある。そして「オリンピック外交」を順調に成功させられるかという命題によって、日本政府は様々な感染防止対策(新型コロナウイルスによる肺炎を含む)で力を尽くすよう迫られている。それと同時に、全力で伝染病の予防・抑制に当たることは、その自然な流れとしてある種のプレッシャーとなり、日本社会と経済も発展を迫られることになる。「プレッシャーは原動力でもある」からだ。
また、新型コロナウイルスは日本の進んだ科学技術にとっても大きな試練となると同時に、日本の医療技術をさらに前進させることにもなる。日本がすでに科学技術先進国であり、多くの先進技術分野において世界をリードしていることは間違いない。だが新型コロナウイルスという突如訪れた「新たな敵」は、日本の先進技術にとっても大きな試練だ。日本は新型肺炎対策を機に、国内の一流の研究機関と大学が共同で難関攻略にあたる協力を強化し、一流の研究者と大学教授の積極性を合理的に引き出し、病因と疾病源を分析させるとともに、ワクチンと良薬を早期に開発させ、国際社会に責任を負う姿勢で、その疾病の検討判断経験と疾病克服のための研究成果を国際社会と共有することができる。感染症の拡大は重大な推進力であり、人類社会は大規模な感染症拡大に直面するたびに、それに打ち勝つためのワクチンと良薬の開発をかえって加速させてきた。
感染症拡大を前に、国家間の協力と友情は非常に貴重であり、国と国が助け合うことは最も「情がある」ことを示す絆だ。日本が感染拡大による不都合を克服し、東京五輪を無事開催できることを信じる。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年2月25日