最近、日本の与党・自民党に関するあるニュースが中国人読者の注意を引いている。新型コロナウイルスによる肺炎の拡大状況が深刻であることを考慮し、自民党は10日の役員会で、党所属国会議員全員の3月の歳費から一律5000円を予め差し引き、新型肺炎対策を支援するため中国に寄付すると決定したのだ。
二階俊博幹事長は「友好的な隣国が困難に直面している時に我々が支援するのは当然のことだ」と述べた。寄付金は概算で約200万円になる。
多くの人にとって、200万円は大きな金額には見えないかもしれない。だが自民党のこの行動が持つ意味は大きい。日本企業(中国)研究院の陳言執行院長は人民網の取材に「金額の多寡は関係なく、中国と共に新型肺炎に対処する日本政界の決意を示した意味が大きい。それだけではない。新型肺炎の感染拡大を前に、日本の政治家の行為には一定の模範的作用があり、より多くの日本国民に影響を与え、先導し、中日両国さらには全世界が連携して新型肺炎の拡大を阻止するために積極的な影響を及ぼすことができる」と語った。
中国社会科学院日本研究所の趙剛副研究員は、こうした行動によって、日本の政治家が近年中日関係への重視を強めていることが示されたとも考える。「日本の与党の議員が共同で中国に寄付する。これはかつてなかったことであり、中日国交正常化以降初めてでもある」。趙氏は「新型肺炎が発生して以来、日本の政府から社会各界までが示してきた様々な積極的な姿に中国人は感動している。彼らは中国に資金や物資を寄付したり、中国の新型肺炎対策に理解を表明し、声援を送ったりしている。中国が現在の苦境を早期に脱することを望んでいる日本の民衆はさらに多い。国の交わりは民の相親しむに在り。両国国民が友好的に交流し、両国の政治家が信頼し合えば、東アジアの二大大国であり、世界の第2、第3の経済大国でもある中日両国には、今後協力の余地がさらに多くあるだろう」と指摘した。