不振が続く日産 中国市場が唯一の成長源

人民網日本語版 2019年07月30日13:10

日本の日産自動車はリストラで経費の削減をはかり、カルロス・ゴーン前会長に高額報酬を支払っていたと同時に、世界市場における業績が大幅に低下しており、今や中国市場がこの自動車大手の「避難港」となっている。このほど発表された日産の決算によると、2019年度第1四半期(19年4-6月)には、日産の自動車販売額が前年同期比12.7%低下し、純利益は64億円にとどまり同94.5%減と大幅減少になった。同期の世界販売量は123万台で同6%減少した。中国市場で販売量が増加したほかは、米国でも日本でも欧州でも、その他の主要市場でも、販売量は軒並み減少した。「北京商報」が伝えた。

これと同時に、日産は23年までに世界で全従業員の約10%に当たる1万2500人のリストラを敢行すると発表した。また収益の思わしくない車種の生産を停止するとしており、22年度のラインナップは18年度より10%少なくなるという。

日産の西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)は、「日産が直面する状況は非常に厳しいもので、当社は構造改革などの措置を通じて損失を取り戻し、2年以内に業績回復を達成したい」と述べた。

実際、日産の業績はここ2年間にわたり不振が続いている。18年度の営業収入は同3.2%減少し、純利益は3191億円にとどまり同57.3%減少した。純利益の減少は約6年ぶりだ。決算によると、19年度は純利益がさらに半減する見込みという。

世界の他の市場で業績が伸び悩む中、日産にとって中国市場の重要性が増している。18年度(18年4月-19年3月)の世界販売量は551万6千台で同4.4%減少した。減少の主な原因は、米国市場と欧米市場での販売量の大幅減少だった。中国市場は156万4千台で同2.9%増加し、世界販売量のうち約30%を占めた。

中国市場はすでに米国を抜き、日産にとって最大の世界市場となった。今年上半期の米国市場販売量は65万4千台で同7.7%減少したが、中国市場は71万8300台に達した。日産の中国販売量に最も大きく寄与した東風日産は、中国自動車市場が持続的に低迷する中で、上半期は同0.3%増加の53万2千台を売り上げた。

最新の計画によれば、今後3年間で日産は中核車種をすべてモデルチェンジし、新車種約20車種を打ち出す。中国市場では、東風日産にとってシルフィ、キャシュカイ、エクストレイルが最も重要な稼ぎ頭であり、18年の総販売量のうち約70%を占めた。今年はキャシュカイとシルフィがすでにモデルチェンジしている。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年7月30日

  

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