日本の国土交通省はこのほど日産自動車に対し、長期にわたり無資格の従業員に新車出荷前の最終的な安全確認のための完成検査を行わせ、十分な改善策も採らなかったとして、同社の新車検査態勢を監視対象に組み込み、監視の期間は「無期限」とすることを決めた。監視期間中、日産は傘下の工場における検査の状況をたびたび報告しなければならない。新華社が伝えた。
日本紙「朝日新聞」の26日付報道によると、政府が日産自動車に対して行う無期限監視は極めて異例の措置だ。昨年に燃費不正問題が発覚した三菱自動車も国交省による厳格な監視の対象となったが、期間は3年間と定められている。
今年9月、国交省が日本国内にある日産の製造工場を抜き打ち検査したところ、無資格の従業員が完成検査を行っていたことが確認された。問題発覚後も、日産は徹底した改善措置を執らず、一部の工場では引き続き無資格者が検査を行っていた。その後の調査により、日産は国内にあるほぼすべての工場で無資格の従業員による完成検査は恒常的に行われていたことがわかった。
完成検査は本来は国交省が行うべきものだが、企業が大規模販売を行いやすくするため、型式検査に合格したメーカーについては自社で全完成車の出荷前検査を行うことを認め、条件として国家資格をもつ検査担当者が検査を行わなければならないとし、検査結果の信頼性を保証していた。
国交省の認識では、日産は無資格者による検査を行ったことで、「(国交省の)日産に対する信頼に背いた」のだという。同省の関係者は、「日産の行為は日本の自動車製造業全体の信頼と名誉を損なうもの。今は厳しく処分するしかない」との見方を示す。
「朝日新聞」によれば、国交省が日産自動車をどのように具体的に監督管理するのかはまだ確定していない。このたびは日産に防犯対策を策定するとともに、執行状況をたびたび報告するよう求めた。国交省は今後、日産の工場に対する抜き打ち検査を強化し、より厳格な調査を展開するとしている。
スキャンダルの影響で、日産は国内6工場で出荷と車両登録を停止した。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年10月30日
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