錦は着てても心はボロボロ?若者を蝕む「偽装洗練ライフ」 (3)

人民網日本語版 2019年06月11日10:30

心理学の専門家は、「新しい価値判断ができるようになるには、物質が内面の質より重要という見方を改めなければならない。物質は一時的なものに過ぎないが、内面の質は一生のものになる、私たちは一時の虚栄心のために無理をして自分を装う必要はない。同時に、客観的に自分を評価し、自分の能力とレベルを正確に認識するべきで、功を焦ったり、消費能力を超えたものを無理に手に入れようとしたりする必要はない」と述べる。

実際、真実と洗練は矛盾するものではない。

中国社会科学院社会学研究所の李銀河研究員はかつて、「洗練された暮らしのためにはまず冷静であること、無知でないこと、すなわち自分が存在することを意識することが必要だ。次に落ち着いていること、不安定でないことが必要だ。さらに喜びがあること、苦痛でないことが必要だ。そこで洗練は高額消費によって達成できるものではなく、自分の存在と価値を意識することであり、一種の厳しい要求であり、すぐには達成できない生き方であるといえる」と述べている。

作家の林徽因はかつて生活が苦しく放浪の日々を過ごし、ぼろぼろの狭い家に住んでいたが、中古品ショップで古い家具や古い書物を買い求める暮らしを続け、自分で簡単な書棚も作った。木の腰掛けにきれいな布を敷き、素焼きの壺に野の花をいっぱい飾った。

若い者はもがき努力して、未来のために真に洗練された暮らしを作り出すべきだ。今の年齢では、アイロンをかけた白いシャツを着て、スニーカーを履き、笑顔で毎日を過ごせば、夢があり洗練されているといえる。

私たちは何のために努力しなければならないのか。欲しいものがとても高価だったり、行きたい場所がとても遠かったり、好きな人がとても優秀だったりしたら……星空を見上げつつ、しっかり大地を踏みしめることだ。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年6月11日

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