第10回中国衛星航法年次総会において、広州海格通信集団が中国内初の北斗3号の応用をサポートするベースバンド+RFチップソリューションを発表した。科技日報が伝えた。
今回発表された全周波数をカバーする衛星航法高精度チップである「イルカ1号」ベースバンドチップと北斗3号RX37シリーズRFチップを組み合わせて応用すれば、モバイルインターネット、IoT(モノのインターネット)、自動運転ドローン、ロボットなどのAI(人工知能)設備に高精度測位サービスソリューションを提供できる。
海格通信の余青松社長によると、「イルカ1号」は完全に独自の知的財産権を持ち、測位の更新頻度は毎秒100回に達し、同類チップの中で先行している。高速で動く物体にセンチメートル級の高精度測位感知を提供することが可能だ。北斗3号RX37シリーズマルチモジュール・マルチ周波数ナビゲーションRFチップは、世界衛星航法システム及び世界ショートメールシステムのRFチップで、北斗3号グローバル体制信号をサポートする。ほぼすべての衛星航法及び世界ショートメールシステムの応用シーンに対応する。余氏は「2種類のチップは無人自動化港、スマート貨物場などで高精度スマート操作を促す」と補足した。
中国衛星測位システム管理弁公室の冉承其室長は今回の年次総会で、「北斗システム信号のサービス範囲がアジア太平洋地域から全世界に拡大し、その精度と実用性がさらに向上している。世界の地域実測結果によると、その水平方向の測位精度は平均約3.6メートルとなっている」と述べた。
中国は年内に北斗3号衛星を6−8基打ち上げ、来年には2−4基打ち上げる予定で、来年末に北斗3号システムの全面的な完成を計画している。北斗システムは世界ナビゲーション・測位・時報性能及び地域ショートメール通信サービス能力を強化した上で、世界ショートメール通信、国際捜索救助を実現し、さらに中国及び周辺地域を網羅する衛星強化及び精密ポイント測位のサービス能力をつけることになる。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年5月23日