マンションの中を突き抜いて走るライトレールに、出口を一つ間違えると、一日中迷子になってしまう立体交差橋、アニメの舞台そっくりの「洪崖洞」など、「魔幻都市」と呼ばれる重慶には見どころがたくさんある。しかし、重慶はこうした見どころにとどまることなく、新しい観光スポットが今も次々と登場し続けている。その一つが「鐘書閣」という書店。ここではこの話題の新スポットを紹介していこう。新華網が伝えた。
不思議で立体的な階段、明るく光る鏡張りの天井などが特徴の「鐘書閣」は、連日多くの客でにぎわっている。「向上・発展」の理念に基づいて、「鐘書閣」の天井は鏡張りで、店内が明るくしているだけでなく、空間的にも2倍高く見え、SFチックで実用的な造りとなっている。
一般的な本棚のほか、はしご型の黒い本棚が電気スタンドの傘のようになり、その中でライトが光り、遠目に見ると、マンションの光が輝く重慶の夜景のようだ。そこで、好きな本を選び、ゆっくりと本を読み、ぜいたくな読書のひと時を楽しみ、にぎやかな都市では貴重な静かな時間を過ごすことができる。
「鐘書閣」のデザインは、山や川など自然豊かな重慶の景色にインスピレーションを得ており、そこに身を置くと、異次元の世界に来たような感覚に浸ることができる。店内には8万冊の書籍が並び、収容可能人数は500人以上となっている。
「鐘書閣」には読書ホールや児童館、休憩エリアなどのエリアがあり、そのいずれにも地元の巴渝文化の要素が満載となっており、映画「インセプション」のようなSFの世界が広がっている。
そうした「魔幻」的な雰囲気はあまり好きではないという人は、シンプルな木製のアーチ型の本棚がずっと先まで続いているスペースがおすすめだ。そこは、シンプルな内装が施された落ち着いたムードが漂っており、複雑な構造も、高く積みあがる本も、過剰気味な飾りもない。そこには厳選された本が並び、シンプルなトンネルはまるで読者を知識の海へと導くような造りとなっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年4月24日