コロンボ港湾都市プロジェクトはスリランカ政府と中国港湾科倫坡港口城有限責任公司が共同開発する、中国とスリランカによる「海のシルクロード」共同建設の重点プロジェクトだ。両国は海を埋め立てることで金融、観光、物流、ITの集中する先端都市コンプレックスを建設する計画だ。写真は同時に埋め立て作業中の大型船舶4隻。(中国港湾工程有限責任公司提供)
国務院新聞弁公室の22日の記者発表会で、「一帯一路」建設推進作業指導グルーブ弁公室総合組組長の肖渭明氏、商務部(商務省)総合局巡視員の宋立洪氏が「『一帯一路』共同建設構想:進展、貢献、展望」について説明した。人民日報が伝えた。
報告によると、「一帯一路」共同建設構想は「共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う」原則を堅持し、5年余りで顕著な成果を挙げ、参加各者はいずれも確かな利益を得て、「一帯一路」共同建設への賛同と参加度を強め続けている。
政策の意思疎通の面では、「一帯一路」共同建設構想及びその核心的理念はすでに国連、G20、アジア太平洋経済協力会議(APEC)その他地域組織の関係文書に盛り込まれた。すでに中国は150余りの国や国際組織と170件余りの協力文書に調印した。
インフラ施設の連結の面では、6大国際経済協力回廊が着実に推進され、各国間の相互接続パートナーシップの構築及び強化、効率的でスムーズなアジア欧州大市場の構築に重要な役割を果してきた。
貿易の円滑化の面では、中国が打ち出した「一帯一路」貿易のスムーズな協力を推進するための構想に、83の国と国際組織が積極的に参加している。中国はASEAN、シンガポール、パキスタン、ジョージアなど各国・地域と自由貿易協定(FTA)を締結または高度化した。
資金の調達の面では、中国は27カ国と「『一帯一路』資金調達指導原則」を採択した。中国人民銀行が国際開発機関と実施する合同融資はすでに累計100件余りのプロジェクトに投資し、70余りの国と地域をカバーしている。
民心の通じ合いの面では、中国は政府奨学金「シルクロードの道」を創設し、沿線24カ国と高等教育学歴学位相互認定協定を結んだ。
産業協力の面では、2013~18年に中国企業の沿線各国への直接投資は900億ドルを超え、沿線各国で完成した海外請負工事売上高は4000億ドルを超えた。
中国モルディブ友誼大橋はモルディブ北マレ環礁にあり、全長2キロメートル。環礁にあるマレ島、フルレ島、フルマーレ島を結ぶ。モルディブで最も重要な島嶼連結プロジェクトだ。2018年8月22日、モルディブの首都マレ島は中国モルディブ友誼大橋によってフルレ島と結ばれた。(中交集団提供)
宋氏によると、「一帯一路」構想を打ち出してから6年近くで、経済・貿易協力は重大な進展を遂げた。2013~18年、中国と沿線各国の物品貿易総額は6兆ドルを超え、年平均4%増加した。これは同時期に中国の貿易全体の伸び率を上回り、中国の物品貿易総額全体の27.4%を占めた。
報告によると、「一帯一路」共同建設構想は中国発だが、それ以上に世界のものであり、歴史に根差し、未来志向で、重点的にアフロ・ユーラシア大陸に向かい、全てのパートナーに開放されている。
肖氏によると、2017年開催の第1回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムは279件の具体的合意を結び、すでにその全てが計画通り完成し、一部は常態化され、今後も推進されることになっている。
「一帯一路」共同建設構想は布陣し、着手する大まかなデッサンの段階から、丹念に耕す精密画の段階へと移りつつある。中国は各者と共に努力して、「一帯一路」建設の深化と着実化を推進し、「一帯一路」を平和の道、繁栄の道、開放の道、エコの道、イノベーションの道、文明の道、クリーンな道にすべく努力する。
この各「道」の具体的な計画と設計について、肖氏は次のように指摘する。
平和の道の建設。中国は世界各国と共通の、総合的、協調的、持続可能な安全保障観を確立し、対立ではなく対話、同盟ではなくパートナーというパートナーシップを築きたい。
繁栄の道の建設。世界各国と共に陸・海・空・ネットの四位一体の相互接続ネットワークを推進し、経済の大融合、発展の大連動、成果の大共有の実現を推進したい。
開放の道の建設。世界各国と共に規則の開放・透明・包摂・公平をベースとした多角的貿易体制の支持、擁護、強化を進めていきたい。
エコの道の建設。世界各国と共にグリーン発展理念を実行し、国連の持続可能な開発のための2030アジェンダを達成したい。
イノベーションの道の建設。世界各国と共に国レベルの共同科学研究プラットフォームを設け、多層的・多元的な科学技術・人的・文化的の交流制度を構築したい。
文明の道の建設。世界各国と教育、科学技術、文化、衛生、スポーツ、メディア、観光など各分野の協力を深めたい。
クリーンな道の建設。世界各国と共に「一帯一路」建設プロジェクトに対する監督・管理とリスク対策を強化し、腐敗対策の国際交流・協力を推進したい。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年4月23日