艾媒諮詢(iiMedia Research)がまとめたデータによると、2017年には中国のネット動画中継ユーザーは3億9800万人の規模に達し、19年には5億人を突破することが予想される。別の報道によれば、95後(1995年から1999年生まれ)が最もあこがれる新興職業番付では、54%以上の人がネット動画配信者やネット有名人になりたいとし、その後には声優、メイクアップアーティスト、コスプレイヤー、ゲーム評論家などが人気職業として続いた。銭江晩報が伝えた。
大規模なユーザーを抱える動画中継産業は、さまざまな商品に展示の舞台を与えただけでなく、活力に富んだ大勢の起業家たちに中継の周辺で活躍する場所を見いださせた。新興産業はまだあまり知られていないので、こうした産業に従事する数人の若者への取材を通して、その仕事と動画中継産業との関わりを話してもらった。
▽シーンデザイナー:空っぽの部屋がすてきな中継ルームになるまでわずか10日間
最初に登場するのはネット動画中継のシーンデザイナー黄禹さんとそのチームで、主に設備のデバッグを手がけている。現在では業務範囲が大きく広がり、空間のデザインからインテリア、さらには現場の構築といった動画中継ルームに関する一連のパッケージを一括して担う。黄さんは自分の仕事を、「積み木を積み上げるようなもの」と表現した。「平均工期は10日間ほどで、最後の1日は動画中継ルームで機材を設置したりデバッグ作業をしたりする。それまでの仕事はみんなルームの外で行うもので、デザインとインテリアがしっかりできれば、積み木を全部積み終えたことになる。最後の一日は一緒にルームに入って、8時間で作業は終わる」という。
Alice静哥さんはファッションコーディネートを紹介するネット動画配信者で、90後(1990年代生まれ)の若いママでもある。動画を配信し始めてから約1年で、主にファッションの提案、企業の広告のサポート、ファンからの相談に答えるなどしている。「自分は小柄で丸顔で露出向きではない。ライティングとカメラの角度を何度も試してみて、ぴったりの場所を見つけて、背を高く見せなければならない。どんな色のライトをどの場所に置けば顔が立体的に見えるのかも考える。こうした作業では、コンピューター、マイク、ブロードバンド、動画中継ルームの配置、高精細カメラの調整やライティングまで、すべてシーンデザイナーが一括して請け負ってくれる。動画中継ルームを変えて一番感じたのは、製品の質感がよりよくなったこと。ルームを変えてすぐにファンが爆発的に増えて、一日に1千人から2千人も増えている」。
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