マレーシアの首都クアラルンプールでは、サラリーマンが携帯電話でコードを読み取って改札を通り、地下鉄に乗っている。マレーシアは世界で2番目にQRコードを読み取って地下鉄に乗車できるようになった国だ。フィリピンの首都マニラにあるレストラン「マンゴーツリー」では、中国人観光客がQRコードを読み取って支付宝(アリペイ)で支払いができるだけでなく、地元の人もフィリピン版支付宝とされるGCASHで同じQRコード読み取りによる支払いが可能だ。人民日報が伝えた。
中国人観光客が携帯電話を手にして世界中で「QRコード読み取り」をしているだけでなく、中国の進んだモバイル決済技術がインド、マレーシア、フィリピン、パキスタン、バングラデシュなどの「一帯一路」(the Belt and Road)建設に参加する国・地域にも進出し、現地の人々に便利で効率がよく安全な新しい決済手段をもたらした。
▽現地版支付宝が現金社会を変える
他の国際的に先行する決済プラットフォームは資本損失率が0.0017%に上るのに対し、支付宝はリスク識別にかかる時間が0.1秒、平均損失率が0.000001%だ。支付宝の貸出業務「310モデル」では、オンラインで借り入れの申請をするのにわずか3秒、入金にわずか1秒、人の手を煩わせる工程がゼロという便利さで、QRコードに対応する中国の小規模・零細企業数百万社が信用に基づいてスムースに借り入れができるようになった。このように、10年に及ぶ試行錯誤を経て、支付宝のモバイル決済技術は中国での運用が成熟期を迎えた。この進んだデジタル技術のサービスを世界のより多くの人々に届けるにはどうしたらよいだろうか。アント・フィナンシャルはさまざまな国で使える、リスク対策、詐欺防止、アンチマネー・ロンダリングなど基礎的機能を備えた汎用型技術プラットフォームを開発し、協力パートナーが現地で積み上げた経験と融合させ、海外進出の足がかりとした。
アントのグローバル現地化ウォレット技術者の熊務真さんは、「単なる技術供与では問題は解決できない。現地ユーザーの『困っていること』を実際に体験して正確に探り当て、現地の人の普段の利用シーンを把握しなければ、現地によりよいサービスを提供することはできない。どの国でも、アントのチームはまず現地ユーザーの状況を詳しく調査し、詳細な調整や検討を重ねて、現地の人々が最も必要としている決済シーンはどれかを考える」と述べた。
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