ネイチャー誌は北京時間30日未明、中国科学院院士の羅俊氏が率いるチームによる最新のG測定結果を掲載した。同チームは30年にわたる取り組みで、世界最高精度のG測定値を導き出した。科技日報が伝えた。
ニュートンの万有引力の法則は、りんごが地面に落ちる力と、惑星が楕円形の軌道上で運動する力が本質的に一致していることを指摘した。この力は私たちの生活の随所に見られ、目に見えない基本粒子から宇宙の天体に至るまで存在している。これが万有引力だ。物体間の万有引力を計算するには、重力定数のGの大きさを知る必要がある。しかし残念ながら、現時点でGの正確な値については知られていない。Gの正確な測定は、計量学的な意義を持つほか、万有引力の法則を検証し重力の相互作用の法則を研究する上で重要な意義を持つ。
羅氏のチームは1980年代よりねじり秤を使ったGの正確な測定を開始した。10年以上の努力を経て、1999年に初のG測定値が導き出され、その後、科学技術データ委員会(CODATA)に採用された。しかし科学の模索はこれで終わらず、同チームは実験プランの一連の改善、各種誤差に対する研究の掘り下げを踏まえ、2009年に新たな結果を発表した。相対的な精度は26ppmに達した。この結果は当時、ねじり秤周期法で得られた最高精度のG測定値であり、その後CODATAに採用され「HUST-09」と命名された。羅氏のチームは今回再び驚きの成果をもたらした。2種の方法によりGを測定し、世界最高精度のG測定値を導き出した。その相対的な不確定度は12ppm以上で、世界トップレベルに達した。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年8月30日
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