青島海水稲研究開発センターから22日、朗報が伝わった。袁隆平氏の「海水稲」チームは今年1月8日に、ドバイでプロジェクトの建設を開始した。海水稲を含む80種以上の稲を試験栽培し、5−7月にかけて各自成熟した。国際稲研究所(IRRI)、インド、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)、中国の専門家5人による国際生産量測定専門家チームは、成熟した第1陣の品種の生産量を測定した。これらの品種は世界の稲の平均生産量である1ヘクタールあたり4.539トン(国連食糧農業機関の統計データ)を上回った。これは、袁氏の海水稲チームのドバイ砂漠地帯における試験栽培が段階的な成功を手にしたことを意味する。科技日報が伝えた。
説明によると、昼夜の激しい気温差、高塩分地下水、低湿度、淡水不足、砂嵐、土壌の団粒構造の不足、栽培資源の不足など、砂漠地帯での稲栽培には数多くの難題がある。例えば、ドバイの6−7月の地表の温度は摂氏54度以上に達し、昼夜の気温差は最大30度以上に達する。砂漠の地下7−8メートルは塩分が1.6%に達するかん水で、土地の表層は細かい砂、地下50−80センチは風化した岩石構造となっている。これらの難題を解消するため、袁氏のチームは現地の積算温度に適した塩・アルカリ耐性稲の品種を選ぶほか、「四次元改良法」と呼ばれる砂漠塩・アルカリ土壌改良技術を採用し、一般的な稲の栽培とは異なる植物保護体系を発展させなければならない。これによって淡水資源を節約し、二次的塩・アルカリ化を回避し、土壌の団粒構造とスマート水・肥料循環を構築するといった目的を達成し、砂漠を人工オアシスにする。
双方の協力枠組み協定「グリーンなドバイ」に基づき、海水稲チームはドバイで4段階の実験・産業化普及計画を展開する。品種実験段階において、積算温度の異なる品種を試験栽培し、適した生殖質資源を模索する。砂漠の過酷な環境における稲の成長法則と水・肥料使用条件を初歩的に把握し、稲の各成長期の重要植物保護措置を模索する。2018年下半期の生産性実験段階において、「四次元改良法」技術を基礎とし、最良の土壌改良技術指数と水・土・肥料循環模型を確定し、規模化普及の生産コストを削減する。2019年には第3段階となる、面積100ヘクタールの「海水稲実験農場」プロジェクトを開始する。海水稲の大規模実験栽培技術を検証し、砂漠地帯の四季を通じて青々とした人工オアシス希少資源を利用した、グリーンな生態不動産業態を模索する。中国の「一帯一路」(the Belt and Road)産業資金を含む商業投資を導入し、プロジェクトの商業化運営の実現を試みる。同段階の後には、全面的な普及段階に入る。海水稲及びそれに付随する産業チェーンを利用し、2020年より海水稲の栽培面積を急速に拡大し、海水稲による人工オアシスでドバイの国土面積の10%以上をカバーする。
情報によると、ドバイは青島海水稲研究開発センターと「袁隆平中東・北アフリカ海水ハイブリッド稲研究・普及センター」を共同設立する。同センターは中東・北アフリカ向けの海水稲の品種の試験、技術条件の改善、技術研修、産業化普及などを担当する。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年7月24日
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