日本の東京国際空港(羽田空港)からそう遠くないところにある京浜島は、日本の高度成長時代に海を埋め立てて作られた人工島で、ここには多くの廃棄物処理業者が集まる。各業者のごみ置き場には圧縮プラスチックごみがうずたかく積まれ、5メートルにもなろうかという高さで、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)に規定された保管基準の危険レベルを遙かに上回るが、今なおトラックがひっきりなしにごみを運び込んでいる。雑誌「環球」が伝えた。
業者は、「現在、うちのごみ堆積量の基準は昨年の1.5倍だ。これからも増え続けるだろう」と話す。これは日本各地のごみ処理施設で見られる状況の縮図に過ぎない。
▽中国に過度に依存してきた日本
日本各地で「ごみを捨てる場所がない」問題が次々出現し、この危機は2017年12月に中国が環境や生態環境への配慮に基づいて「海外ごみ」の輸入禁止に踏み切ったことと密接な関係があるとみられている。
中国は1980年代末からプラスチックごみをはじめとする固体廃棄物を世界から輸入するようになり、再生資源に加工して、さまざまな製品を生産してきた。特に石油を原料とするプラスチック製品の生産では、廃プラ原料の再生コストは一から生産する場合より低く、資源やエネルギーの節約にもなっていた。
日本は中国に最も多くごみを輸出していた国だ。世界貿易統計データベース(GTA)によると、中国へのプラスチックなどの固体廃棄物の輸出量を国別にみると、トップは日本で全体の14%を占め、2位は米国の10%だ。日本の環境省がまとめたデータによると、日本は2017年にプラごみ約900万トンを排出し、このうち140万トンが海外に輸出され、中国へのごみ輸出量は輸出全体の72%を占めたという。
だが中国の経済・社会の発展水準が向上するのにともない、輸入された固体廃棄物が河川の水質汚染、大気汚染、健康被害など、さまざまな問題を引き起こすことがわかってきた。17年7月、中国の環境保護部は17年末までに、廃プラスチック、無選別古紙、廃紡績原料、パナジウムスラグなど24種類の固体廃棄物の輸入を禁止すると発表し、「海外ごみ」を密輸した違法業者は厳しく取り締まる方針を打ち出した。
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