2017年12月以降、ビットコインを代表とする仮想通貨がピークを迎えて衰退に転じ、現在は劣勢が続いている。18年6月23日には、ビットコインが今年初めて1ビットコイン6千ドル(1ドルは約111.1円)の心理的に重要なラインを割り込み、年初に比べて約70%も下落した。意外だったのは、今回の大幅下落の導火線が、これまで仮想通貨がよく育つ土壌とみなされてきた日本にあったことだ。雑誌「環球」が伝えた。
▽政策と市場の弱材料が次々
これまで長い間、中国、日本、米国、韓国など数ヶ国がビットコインをはじめとする仮想通貨取引の勢力図の中で圧倒的かつ主導的な位置を占めてきた。17年9月4日に中国が仮想通貨の新規公開(ICO)を段階的に停止するとし、仮想通貨取引所が人民元建ての直接取引を一時停止にすると、日本が中国を抜いて仮想通貨取引量が世界で最も多い国になった。
だが日本が最近打ち出した一連の措置をみると、日本での仮想通貨の未来は決して楽観できるものではないと考えられる。
業界関係者によれば、「今回ビットコインが6千ドルという心理的ラインを下回った直接の原因は日本にある」という。6月中旬、日本の金融庁はビットフライヤー、ビットバンクを含む仮想通貨取引所6ヶ所に業務改善命令を出した。公告によれば、対象の取引所の改善点として、適正で確実な業務運営を確保すること、マネー・ロンダリング及びテロ資金供与対策を策定すること、利用者情報の安全管理態勢を構築することなどが挙げられる。
金融庁はこのたびの業務改善命令について、「登録申請を拒否しているのではなく、業務改善命令だ。取引所の管理の改善状況が仮想通貨の発展ペースに追いついていないということだ」と説明した。だが実際には、金融庁は少し前に仮想通貨取引所の登録申請を拒否し、横浜市に本社があるFSHOを「不合格」とした。
投資家の劉鵬さんは、「政府の監督管理の方向性はこれまでずっと仮想通貨の価格に直接影響を与える最重要要因となっていた。日本までもが仮想通貨のドアを完全に閉めてしまうなら、ビッドコインが一気に不振に陥るかもしれず、そんなことは考えたくもない」と懸念を語る。
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