今年上半期、中国の小売産業ではオンライン小売の売上高の占める割合が上昇を続けており、農村地域や農産品のオンライン小売売上高が特に急速に伸びている。商務部がまとめた統計によると、中国の消費市場は引き続き安定発展傾向を維持する見込みという。
データによると、上半期の全国の社会消費財小売総額は18兆元(1元は約16.3円)に上り、前年同期比9.4%増加した。このうち6月は同9%増加し、増加率は前月を0.5ポイント上回った。上半期の最終消費支出の経済成長への寄与率は78.5%だった。
農村部と農産品のオンライン小売が注目点
高報道官によれば、「上半期に全国の農村におけるオンライン小売額は6322億8千万元に達して、同34.4%増加し、全国のオンライン小売額に占める割合は15.5%となり、増加率は全国平均を4.3ポイント上回った。全国の農産品オンライン小売総額は906億元で同39.6%増加した」という。
オンライン小売の急速な成長と同時に、コンビニエンスストア、スーパー、デパートなどの実店舗の業態の増加率も加速し、改良型商品とバージョンアップ型商品の売上が安定し、サービス消費の規模が拡大を続けた。上半期の全国の外食産業の収入は同9.9%増加し、映画館の興行収入は同17.8%増加した。文化・観光部のデータでは、第3四半期の都市部住民で外出・旅行をしたいとする人が86.4%に上り、2013年第4四半期以降の最高を更新した。
★上半期GDPが6.8%増 国民経済は安定の中で好転
国家統計局が16日に発表した速報値のデータによると、今年上半期の国内総生産(GDP)は41兆8961億元(1元は約16.8円)に上り、比較可能な価格で計算すると前年同期比6.8%増加した。四半期別に見ると、第1四半期は同6.8%増加、第2四半期は同6.7%増加となり、12四半期連続で6.7~6.9%の範囲を保った。
生産からみて、上半期の全国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の実質GDPは同6.7%増加し、増加率は第1四半期を0.1ポイント(p)下回った。全国のサービス業指数は同8.0%増加し、増加率は第1四半期を0.1p下回ったものの、速いペースを維持した。
需要からみて、上半期の全国の固定資産投資は同6.0%増加し、増加率は前期を1.5p下回った。このうち民間投資は同8.4%増加で、前期を1.2p上回った。社会消費財小売総額は同9.4%増加し、前期を0.4p下回った。国民の一人あたり平均消費支出は9609元に上り、名目増加率は8.8%で前期を1.2p上回り、物価要因を考慮した実質増加率は6.7%で前期を1.3p上回った。
これと同時に、国民の収入も安定的に増加し、雇用情勢は安定の中で好転した。上半期の一人あたり平均可処分所得は名目で8.7%増加し、物価要因を考慮した実質では6.6%増加した。6月の全国都市部の調査に基づく失業率は4.8%で、同0.1p低下した。31の大都市の調査失業率は4.7%で、同0.2p低下した。
経済構造の最適化が続いている。産業構造をみると、上半期には第三次産業の生産額の増加率が第二次産業を1.5p上回り、対GDP比は54.3%で同0.3p上昇した。需給構造をみると、最終消費支出の経済成長への寄与度が78.5%に達し、総固定資本形成額を47.1p上回った。
上半期における中国の対外貿易輸出入は安定の中で成長し、貿易構造は最適化がさらに進み、原動力の転換が一定の度合いで加速し、品質と利益が安定した成長を見せたことを明らかにした。上半期、中国の貨物貿易輸出入総額は昨年同期比7.9%増の14兆1200億元(1元は約16.7円)となった。そのうち、輸出額は4.9%増の7兆5100億元、輸入額は11.5%増の6兆6100億元、貿易黒字は26.7%の縮小で9013億2000万元だった。
一般貿易輸出入はスピーディな成長を遂げ、貿易構造の最適化がさらに進んだ。上半期の一般貿易輸出入額は12.2%増の8兆3300億元で、輸出入総額の59%を占め、昨年同期比で2.3ポイントアップとなった。
民間企業の輸出入の比重は引き続き向上し、内生の経済成長エネルギーは強化され続けている。上半期の中国の民間企業輸出入額は11.2%増の5兆5200億元で、国の輸出入総額の39.1%を占め、昨年同期比で1.2ポイントアップとなった。
今年上半期には、中国国内の投資家が世界151ヶ国・地域の企業3617社に非金融分野の直接投資を行い、投資額は累計571億8千万ドル(1ドルは約112.9円)に達して、前年同期比18.7%増加した。対外請負プロジェクトの実行ベース営業額は727億6千万ドルで同8.1%増加し、新規契約額は1067億4千万ドルで同13.8%減少した。対外労務協力のために派遣された労働者は21万8千人に上り、6月末現在の各種在外労働者は99万6千人で同7万8千人増加した。
上半期の中国の対外投資協力は安定的で健全な発展状況を保ち、主に次のような特徴がみられた。「一帯一路」(the Belt and Road)参加国を対象にした投資協力が緩やかに推進された。対外投資の形が著しく刷新され、海外合併買収(M&A)が主要な手段となった。対外投資の産業構造が持続的に最適化され、理性を欠いた投資が効果的に抑制された。海外の経済貿易協力区の建設が著しい成果を上げ、中国と実施国の共同発展を促進した。対外請負プロジェクトは大型プロジェクトの新規契約が多く、輸出を牽引する役割が目立った、などだ。
今年1~6月には全国で外資系企業の設立数が急速な伸びを維持し、実行ベース外資導入額も小幅に安定的に増加した。同期の外資系企業新規設立数は2万9591社で前年同期比96.6%増加し、実行ベース外資導入額は4462億9千万元(1元は約16.9円)で同1.1%増加した。6月の設立数は5565社で同92.3%増加、導入額は1007億元で同0.3%増加だった。
同期にはハイテク製造業が増加傾向を保ち、製造業の実行ベース外資導入額は1348億3千万元で同4.9%増加し、外資導入額全体のうち30.2%を占めた。ハイテク産業の外資導入額は同1.6%増加して、全体の20.9%を占めた。ハイテク製造業の外資導入額は433億7千万元で同25.3%増加し、全体の25.3%を占め、このうち電子・通信設備製造業は同36%増加、コンピューター・オフィス設備製造業は同31.7%増加、医療機器・計器製造業は同179.6%増加だった。ハイテクサービス産業の外資導入額は500億3千万元に上り、このうち科学技術成果転化サービスは同22.2%増加した。
自由貿易試験区が全国の外資の伸びを牽引し、西部地域の外資導入の増加傾向が衰えず、自由貿易試験区11ヶ所で新たに設立された外資系企業は4281社を数え、実行ベース外資導入額は578億4千万元で同32.6%増加して、導入外資全体の13%を占めた。西部地域の実行ベース外資導入額は288億4千万元で、同13.2%増加した。
(編集JZ)
「人民網日本語版」2018年7月27日
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