▽混乱から秩序への転換を推進
日本は仮想通貨市場のドアを閉めようとしているのだろうか。
アナリストの多くが、「日本政府は透明で秩序のある市場環境を創出する必要があり、ただ放任するだけではいけない。仮想通貨を常態化した監督管理の中に組み込むよう努力することも必要だ。日本が目下行っているのはこうした取り組みだ。株式市場は成熟の過程で混乱から秩序への転換を経た。仮想通貨は新しく出現した事物として、誕生時から議論を巻き起こし、マネー・ロンダリング、脱税、市場操作、詐欺、不正融資、ハッキングによる窃盗といった違法行為と関連づけられることもあった。だが脱中心化した仮想通貨は技術のロジックによって構築されたもので、徐々にその価値を表している。日本は仮想通貨の主な流通国であり、現在打ち出している一連の措置の背後には、常態化した監督管理に組み込み、投資家の利益を保護し、芽を出したばかりの新技術を守ろうと努力する姿が垣間見られる」といった見方を示す。
データをみると、現在、ビットコインは円への換金が75.22%を占めて1位で、2位の米ドルを大幅に上回る。業界のアナリストは、「すでに18年2月に仮想通貨に占める円建ての取引量が世界全体の約40%を占めるようになった。これは主に日本が仮想通貨産業に温かい態度で臨んでいること、監督管理政策が相対的に緩和されていることが原因だ」と指摘する。
実際、日本の仮想通貨市場の発展から政策が緩やかに打ち出されてきた歩みがうかがえる。
16年5月25日、日本の国会で「資金決済に関する法律(資金決済法)」改正案が可決・成立し、仮想通貨を合法的な決済手段とみなして法規制システムに組み込むことが承認され、日本は仮想通貨取引所に法的保障を与えた最初の国になった。
ICOについて、日本の麻生太郎財務大臣は、「ICOを必ず管理下に置かなければならないと主張しているわけではない」とした上で、このたび日本で起きたコインチェック取引プラットフォームでの不正流出事件については、「革新(イノベーション)とユーザー保護のバランスを保つように注意しなけらばならない。決して仮想通貨の価値を否定するということではない」と強調した。
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