中国、「全域観光」が国家戦略に　青写真の目玉4ポイント

中国国務院弁公庁はこのほど、「全域観光の発展促進に関する指導的意見」を発表した。同意見は、全域観光が中国の国家戦略になっていることを示している。多くの国民が旅行へ出かける今の時代、中国の観光業発展戦略はさらにランクアップしている。新華網が報じた。

同意見は、全域観光発展のために網羅的な計画を示している。全域観光の青写真の目玉は以下の4ポイントだ。

——イノベーション型商品の供給。「観光+」を合言葉に、観光と他の業界、産業が融合した発展を推進する。例えば、観光行政管理当局が、住宅・都市建設当局と共同で、名勝、名都市、名鎮、名村をカバーする全域観光スタイルを模索し、農業当局と共同で、産業が融合して発展する美しいレクリエーション型農村を構築し、交通当局と共同で、美しい風景の道を作り、教育、衛生当局と共同で、修学旅行、ヘルスツーリズムなどの商品を開発する。また、観光商品に、文化やテクノロジー、生態などの要素が一層含まれるようにし、観光の分野の「大衆創業・万衆創新（大衆による起業・万人によるイノベーション）」を大々的に推進する。

——公共サービスの強化を強調。「トイレ革命」を着実に実施し、総合交通・運輸体系を整備し、道路の通行条件を改善し、レクリエーション施設の建設を推進し、便利な交通ネットワークを構築する。観光インフォメーションサービス体系を積極的に整備し、観光客向けの標識を規範化、整備する。また、サービス基準を整備、実施し、観光業関連の人員の研修を強化し、サービスブランドの構築を強化し、ハイテクを活用して、スマート観光サービスシステムを整備する。

——系統立てたマーケティングの実施。マーケティングを全域観光発展の中心にし、マーケティング計画を策定し、観光客のニーズに立脚点を置き、商品開発と市場開発のマッチングを実現する。これまでのような単に観光スポットを中心としたマーケティング思考を変え、全域観光マーケティング計画を策定し、商品開発と市場開発のマッチングを実現する。地域内の各種資源のPRを行い、マーケティングの内容を豊富にし、地域全体の魅力を向上させる。各種PR・マーケティングチャンネルを総合的に活用することに力を入れ、ハイタッチセールスや一般向けのマーケティングなどを効果的に活用して、多彩な方面が参加する全域観光マーケティング構造を構築する。

——イノベーション体制のメカニズムを強調。総合的な産業発展と法律順守の観点から、観光管理体制改革を推進し、観光業の発展計画、調整、当局の連動を強化し、観光関連のクレーム、通報への対応を強化する。観光関連の法律順守を強化し、観光当局と関連当局が共同で法律を順守する健全なメカニズムを構築する。観光調整参加メカニズムを積極的に改革し、連合会議、観光投資・融資、観光の標準化などの健全な調整メカニズムを構築する。（編集KN）

「人民網日本語版」2018年3月23日