天河1号
中国が開発中の100京級スパコン「天河3号」は、2020年頃に完成機システムの設置完了を予定している。天河3号の浮動小数点演算能力は10の18乗に達し、「天河1号」の200倍となり、世界初の100京級スパコンになる。しかも天河3号は国産チップと国産OS、自主運行・計算環境を持ち、「中国の革新」の大きな魅力を示すことになる。人民日報が伝えた。
スパコンは世界ハイエンド情報技術分野の戦略的要衝であり、科学技術競争力及び総合的な国力を示す重要な象徴でもある。米国や日本などの世界主要スパコン強国も100京級スパコンを開発中だ。しかしその開発の難易度は高いため、米日は開発達成時期を2022年まで延期している。
中国は8年前に初のペタFLOPS級スパコンである天河1号を開発し、同年に世界スパコンランキング「TOP500」の首位になった。毎秒2570兆回の浮動小数点演算を維持し、ピーク値が4700兆回に達した。1時間の演算量は、中国人13億人による340年以上の計算に相当する。
しかし世界では、中国のスパコンは速いことは速いが、単純に速度を追求する実用性のない単なる大きなゲーム機にすぎないと疑問視する声がささやかれている。こうした疑問に対し、天河1号の開発に参加した専門家、中国国家スパコン天津センター応用研究開発部長である孟祥飛氏(39)は、事実によって回答した。天河1号プラットフォームがオンラインで行っている研究開発任務は毎日約1400件に達し、約1万件の計算を毎日行っている。これらの任務は、全国20以上の省・直轄市の1600以上の科学研究チーム及び企業によるものだ。この任務規模は欧米スパコンセンターの2−3倍に達し、ピーク時には順番待ちをする必要があるほどとなっている。
孟氏は、「地球のCTスキャンや新型原子炉の開発、国産大型機の研究、海上掘削プラットフォームなどがスパコンを必要としている。我々はデータにより、中国のスパコンが実用的で使いやすいことを証明している」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年3月9日
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