著名な画家・斉白石(1864-1957年)の作品「山水十二屏」が、17日夜に開催された北京保利秋オークションで、最終価格9億3150万元(約158億円)で落札された。斉白石の作品の落札価格としては過去最高で、「山水十二屏」は世界最高値の中国の美術品となった。中国新聞網が報じた。
4億5千万元(約76億5千万円)の開始価格で始まった同オークションは、57回の入札を経て、最終的に8億1000万元で落札され、手数料を加えた9億3150元での取引となった。
1925年に描かれた作品「山水十二屏」は、斉白石が北京の名医・陳子林に贈呈したもので、50年代に斉白石の女弟子・郭秀儀、黄琪翔夫妻に譲渡され、半世紀保管されていた。同作品の展示などの記録もはっきり残っており、その回数は50年代以降から数えて20回以上に達している。
「山水十二屏」は、縦180センチ、横47センチの書画「江上人家」、「石岩双影」、「板橋孤帆」「柏樹森森」、「遠岸余霞」、「松樹白屋」、「杏花草堂」、「杉樹楼台」、「煙深帆影」、「山中春雨」、「紅樹白泉」、「板塘荷香」からなり、全てに斉白石自作の詩が書かれ、自作の印章が押されている。そして、統一して表装されており、「詩」、「書道」、「絵画」、「篆刻」の4拍子揃った貴重な作品となっている。
現存する斉白石の「山水十二屏」は2つしかない。一つは32年に四川省の軍人・王■緒(■は糸へんに賛)のために描いたもので、重慶博物館で保存されている。今回オークションにかけられたもう一つの作品は、民間で収蔵されている唯一のもので、現有の資料によると、54年4月に中国美術家協会主催の「斉白石絵画展覧会」で初めて披露された。その後、58年1月1-20日には、中国文化部、中国美術家協会主催の「斉白石遺作展」でも展示された。 (編集KN)
「人民網日本語版」2017年12月18日
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