注視されるのは、多くの海外通販サイトの中で、中国ECプラットフォームの発展の勢いが急激なことだ。ブラジルの世論・統計研究所がまとめた調査データを見ると、2016年に阿里巴巴(アリババ)の全球速売通の受注量は2位だったブラジル老舗ECのB2Wグループを大幅に上回り、速売通はブラジルで一番のネット通販プラットフォームになった。記者の周囲にも中国ECの忠実なファンが大勢おり、今年の「ダブル11」(11月11日のネット通販イベント)までまた1ヶ月ほどあるが、すでに虎視眈々と待ち構えている。中国資本企業で働くオマルさんは、「いつもはアリババの全球速売通、淘宝(タオバオ)の海外版などのプラットフォームで中国製品を買う。待つ時間がちょっと長いけれど、価格、品質、品揃えとどれもすばらしい」と話す。
オマルさんの背後で、膨大な数のブラジル海外通販愛好者が集結しつつある。百度がこのほど発表した「ブラジルO2O産業白書」によると、2024年にはブラジルの総人口は2億2500万人に達し、うち若年層と中産階級の割合がさらに増加する。潜在的消費クラスターの増加とますます普及するインターネットが出会えば、目を見張る取引額が生まれる。こうしたわけでブラジルEC市場が各方面から高く評価されるのだという。
9月に閉幕した2017年の新興5ヶ国(BRICS)ビジネスフォーラムでは、5ヶ国の閣僚がBRICS間のECをめぐる協力イニシアティブで一致し、EC作業チームの発足、政府主管部門とEC業界との対話強化、EC共同研究の展開などを進めるとした。こうした措置が中国やBRICS各国の越境ECを後押しして発展の黄金期を迎えるようになることは確実だ。ブラジルという中南米最大のEC市場は、潜在的な市場は巨大だが、現地の専門家は、「参入を考える企業は十分に慎重でなければならない。時間をかけてブラジル消費者のネット通販の習慣と決済システムを理解しなければ、消費者の期待を満足させることはできず、収益が保証されることもない」と注意を促す。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年10月19日
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